農村部の職人育成プロジェクトで地元文化を発揚し増収を実現 中国
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【10⽉16⽇ Peopleʼs Daily】馬頭琴(モリンホール)はモンゴル族の代表的な楽器だ。楽器の棹の上端に馬頭の彫刻があることから、その名が付いた。よい馬頭琴を作るには高度な技術が必要だ。
内モンゴル自治区(Inner Mongolia Autonomous Region)ヒンガン盟(Hinggan League)ウランホト市(Ulanhot)経済技術開発区の大学生起業インキュベーション基地にある楽器工房では、十数人の楽器職人が馬頭琴の製造に没頭している。旺盛(Wang Sheng)さんはその一人一人を細かく指導する。
旺さんは学生時代の19歳の時にアルバイトを通じて馬頭琴作りと出会った。素材選びや木版の打ち抜き、共鳴胴や棹、馬頭の彫刻など10以上の工程があり、細かく分ければ数十の工程がある。そのすべてに魅了されたという。
高い技術を持つに至った旺さんは2022年、ヒンガン盟無形文化遺産プロジェクトモンゴル族擦弦楽器製作工芸の代表的伝承人に選ばれた。
旺さんの馬頭琴工房の従業員は20人余りで、全員が周辺の農村の出身だ。ボルジギン・ゲレルトさんもその一人で、馬頭琴工房の設立当初に農閑期を利用して働きに来た。ゲレルトさんは旺さんの指導の下で腕を上げ、今では常勤で馬頭の彫刻をしている。9月の手取り給料は1万3000元(約27万円)だった。
農村職人は主に県域内で伝統工芸と手工業に従事している。農村に根を下ろし、伝統的な技術を伝承発展させ、農村の産業発展と周囲の農民の就業を促すことができる技能者だ。国家農村振興局など政府8部門は共同で2022年11月、「農村における職人育成の推進に関する指導意見」を発表した。ヒンガン盟は国の方針を受け、農村職人の認定方法と育成事業の実施案を制定した。
中国共産党ヒンガン盟委員組織部の王大義(Wang Dayi)副部長は「農村職人を評定するのは、優れた伝統文化を伝承し農村部の文化振興を促進すると同時に、農村の産業発展を促進し、農村の職人の活力を引き出すためでもあります」と説明した。
ヒンガン盟は昨年以来、栽培や飼育、建築施工、家事サービス、農村EC、伝統芸能など多くの分野にわたる農村職人400人以上を育成・認定した。約4000人が彼らのけん引で就業や起業を実現した。ヒンガン盟はより多くの農村職人を育成するため、さらに45の職業技能訓練引受機関を認定した。
ヒンガン盟はさらに農村職人が拠点を設立することを支援するとともに、情報技術、融資支援など多くのサービスと補助金による支援に力を入れている。
旺さんは「私が今日の成功を収められたのは、国の政策支援のおかげです。起業当時から現在まで、無利子の創業融資や無料の場所利用などの恩恵を受けてきました」と説明した。
旺さんは「社会にできる限り恩返しをしたいです」と語った。旺さんは、さらに多くの農牧民を馬頭琴の製作に参加させて、皆が豊かになり、生活がますます幸せになるようにしたいと考えている。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News