キャンパス周辺で麻薬売買増加、大学が一時閉鎖へ 仏マルセイユ
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【10月5日 AFP】フランス・マルセイユ(Marseille)の大学が、中心部コルベール(Colbert)地区にあるキャンパス周辺で麻薬売買が活発化し、殺人が多発するなど治安が悪化していることを受け、一時的にキャンパスを閉鎖する。AFPが大学の書簡を確認した。
マルセイユの最貧困地区にある美しい街並みの旧港(Vieux-Port)は近年、麻薬取引が増加している。旧港とコルベール地区のキャンパスは500メートルも離れていない。
エクスマルセイユ大学(Aix-Marseille University)のエリック・ベルトン(Eric Berton)学長は警察、検察、市長に宛てた書簡で「ここ数か月にわたり懸念と警戒をしていたが、学生と職員の安全が確保できないと判断し、閉鎖を決めた」と説明している。
マルセイユでは今年だけで、麻薬関連の暴力で約40人が死亡している。死者には、敵対する売人同士の争いに巻き込まれた通行人や地元住民も含まれる。
ベルトン学長によると、コルベール地区のキャンパスに通う学生約1500人は6日から13日までオンラインで授業を受ける。
大学関係者はAFPに、13日までに問題が解消することを期待していると話した。また大学側は移転ではなく「マルセイユ中心部にとどまることを強く望んでいる」という。
マルセイユ警察は3日、コルベール・キャンパス周辺の治安が「悪化」していることを認めたが、機動隊を応援として配置していると述べた。(c)AFP