スペイン、移民9人を「海賊行為」で逮捕 救助船の針路変更強要
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【10月4日 AFP】スペイン領カナリア(Canary)諸島で、救助された船にモロッコからスペインへの針路変更を強要したとして「海賊行為」の容疑で移民9人が逮捕された。警察と救助隊が3日、明らかにした。
アフリカからカナリア諸島に渡ろうとしていた2隻の船には移民78人が乗っており、2日にオランダのタグボートに救助された。
しかし、船がカナリア諸島ではなく、モロッコ南部タンタン(Tan-Tan)港に向かっていることに気付くと、移民9人はナイフを取り出して乗組員を脅した。
警察が「反乱」と呼ぶ事態の結果、船はカナリア諸島の一つ、フエルテベントゥラ(Fuerteventura)島に針路を変更し、当局に通報。警察筋によると、同島に到着後、9人は「海賊行為の容疑」で逮捕された。9人の国籍は明らかにされていない。
カナリア諸島には以前から、欧州でのより良い生活を求めてモロッコや西サハラ(Western Sahara)、モーリタニア、セネガルから多くの移民が船で到着している。
スペイン内務省の統計によると、今年1~9月に同諸島に到着した移民は前年同期比約20%増となる1万4976人に上っている。(c)AFP