【10月3日 AFP】イラン・イスファハン(Isfahan)で現地2日に予定されていたサッカーAFCチャンピオンズリーグ(AFC Champions League 2023-24)、グループCのセパハン(Sepahan、イラン)対アル・イテハド(Al-Ittihad Club、サウジアラビア)の一戦が、イラン革命防衛隊(IRGC)のガセム・ソレイマニ(Qasem Soleimani)司令官の胸像をめぐる騒動で中止された。アル・イテハド関係者がAFPに明かした。

 アジア・サッカー連盟(AFC)は3日、この一戦が「予期せぬ不測の事態により中止された」と発表。その他の詳細については明らかにされなかったが、アル・イテハド関係者によると、クラブ上層部が2020年に米軍の無人機攻撃で死亡したソレイマニ氏の胸像に異議を唱えたことで論争が起きたという。

 この関係者は「上層部がピッチに向かう通路にガセム・ソレイマニの胸像があるのを見つけた。純粋なサッカーの試合に(胸像の存在は)まったく関係がない。試合前のウオームアップ前に撤去を求めたが撤去されなかった」と話し、チームがロッカールームに引き上げたと明かした。

 その後両クラブとAFCの代表が面会し、試合の再調整を決定したという。

 ソレイマニ氏は対外工作を担う精鋭部隊の司令官を務め、殺害後もイラン国内では尊敬を集めている。イラン学生通信は2日、試合が「審判の判断により」中止されたと報じている。

 セパハンのゼネラルマネジャー(GM)はイラン国営テレビに対し、クラブがこの件について「直ちにAFCへ苦情を申し立てる」と述べた。GMはアル・イテハドの「要請はスポーツの習慣を逸脱」しており、試合会場のスタジアムでは同様の状態で「数十試合の国際試合が開催されてきた」とした上で、アル・イテハドが前日に「同じ条件」でトレーニングを行っていたと付け加えた。

 サウジ国営テレビのアルイフバリヤは、アル・イテハドの選手が帰国の途に就いたと報じている。

 サウジアラビアとイランは約1か月前、7年ぶりにサッカークラブの試合を中立地ではなくホーム・アンド・アウェー方式で行うという画期的な合意を発表していた。これは今年3月に中国の仲介により両国の国交が回復し、それぞれの大使館などが再開したことを受けてのものだった。

 9月19日にはクリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)が所属するアル・ナスル(Al Nassr)が、サウジのクラブとして2016年以来となるイランでの試合に臨んだ。

 3日にはネイマール(Neymar da Silva Santos Junior)が所属するサウジ1部リーグのアル・ヒラル(Al Hilal)とナサージー・マーザンダラーンFC(Nassaji Mazandaran FC、イラン)の対戦が控えているが、この試合が開催されるかは発表されていない。(c)AFP