【10月1日 AFP】米下院は9月30日、連邦政府の2023会計年度末を迎える寸前で期間45日間のつなぎ予算案を賛成335、反対91で可決した。民主党が支配する上院も通過すれば、政府機関の一部閉鎖は回避される。ただ、予算案からはウクライナ支援が除外された。

 つなぎ予算案はケビン・マッカーシー(Kevin McCarthy)下院議長(共和)が主導してまとめた。これに対し、大幅な歳出削減を訴える共和党内の保守強硬派が反対。10月1日午前0時以降、一部政府機関が閉鎖されたり、連邦職員や軍の給与支払いが滞ったりする事態に陥る恐れがあった。

 最終的に予算案が成立すれば、連邦支出は現行水準を維持できる。民主党下院トップのハキーム・ジェフリーズ(Hakeem Jeffries)院内総務は可決を受け、「保守強硬派が完全かつ全面的に白旗を掲げた」と語った。

 つなぎ予算案からジョー・バイデン(Joe Biden)政権の最重要政策の一つであるウクライナ支援が外されたことについて、ある政府当局者はCNNに、支援予算に関しては別途、組む方向であることを明らかにした。

 マッカーシー氏は、ロシアによるウクライナ侵攻は「悲惨な状況」であることを認めつつも、「白紙の小切手」を切るわけにはいかないと述べ、無制限な支援に慎重な姿勢を示した。(c)AFP