【9月27日 AFP】北朝鮮の金星(キム・ソン、Kim Song)国連大使は27日、国連総会(UN General Assembly)での一般討論演説で、米国が朝鮮半島(Korean Peninsula)を「核戦争の瀬戸際」に追い込んでいると非難した。一方、国連のアントニオ・グテレス(Antonio Guterres)事務総長は「新たな核軍拡競争」に懸念を表明した。

 金氏は、尹錫悦(ユン・ソンニョル、Yoon Suk-yeol)大統領の下で日米両国との協力強化を推進している韓国についても、「外部勢力に追従する屈辱的な政策によって」「朝鮮半島を核戦争寸前の状況に陥れている」と語った。

 また、米韓両国が核抑止に関する情報共有の強化に向け最近発足させた「核協議グループ(NCG)」について、「北朝鮮に対する先制核攻撃の立案・遂行に資する」ものだと非難した。

 一方、グテレス事務総長は「(世界の)核兵器の数が数十年ぶりに増加に転じる可能性がある」と指摘。「核兵器はいつ、どこで、どのような状況下で使われようと、人類に計り知れない破局をもたらすだろう」と警告した。

 その上で、「核の『剣』が再びさやから抜かれようとしている。狂気の沙汰だ。われわれはそれを阻止しなければならない」と訴えた。(c)AFP/Amelie Bottollier-Depois and Nicolas Revise