【9月22日 AFP】リビア東部で発生した洪水について、国際移住機関(IOM)は21日、デルナ(Derna)市の避難者が4万3000人を超えていると明らかにした。

 IOMは「リビア北東部の洪水により、4万3059人が避難している」とし、「水の供給が不足しているため、多くの避難民がデルナ市外へ移動しつつある」と付け加えた。

 デルナでは10日夜、ハリケーン級の暴風雨の影響で上流にある2か所のダムが決壊し、洪水が発生。公式に発表されている死者数は3300人以上となっているが、最終的にはこれをはるかに上回ると予想されている。また国際援助団体は、行方不明者数を最大1万人と推定している。

 リビアは国家が分裂状態にあり、西部は国連(UN)が支持する暫定政府が、東部は代表議会やハリファ・ハフタル(Khalifa Haftar)司令官率いる軍事組織が支配している。

 国際人権団体アムネスティ・インターナショナル(Amnesty International)は21日、東部当局に対し、「すべての不当な規制を直ちに解除し、被災した全地域に人道援助が行き届くよう促進すべきだ」と呼び掛けた。(c)AFP