【9月20日 AFP】ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領は19日、米ニューヨークで国連総会(UN General Assembly)の一般討論演説に臨み、世界はロシアによる「ジェノサイド(集団殺害)」に団結して立ち向かうよう呼び掛けた。また、懐疑的な発展途上国に対しては、ウクライナの勝利が国益につながると主張した。

 おなじみのカーキ色の服を着たゼレンスキー氏は、各国指導者に対し、侵攻を終わらせるための「平和サミット」に参加するよう改めて訴えた。

 西側諸国からは大きな拍手が送られたが、そのほかの国については空席も目立った。ロシアの国連大使は無表情で着席していた。

 ゼレンスキー氏はロシア側がウクライナの子どもをロシアに移送していることを非難。「ロシアにいる子どもたちはウクライナを憎むよう教育されている。親族とは完全に絶縁させられている」と強調した。

「これは明らかなジェノサイドだ。特定の国に武器として憎悪を使う場合、それだけでは終わらない」

 ゼレンスキー氏はまた、ロシアはエネルギーと食糧を世界に圧力をかける手段として使っていると指摘し、「侵略者はその他多くのものを武器にしている。そうしたものは、わが国だけではなく、すべての国に対して使われている」と訴えた。(c)AFP/Shaun TANDON