【9月20日 Xinhua News】中国科学技術大学と中国科学院紫金山天文台が共同で建設したワイドフィールドサーベイ望遠鏡(WFST)「墨子」が17日、正式に観測を開始した。最初の観測で取得したアンドロメダ銀河の画像も同日、公開された。同望遠鏡は現在、北半球の光時間領域で最高のサーベイ観測能力を持つ装置であり、中国の時間領域天文学の研究能力を大きく向上させる。

 望遠鏡は青海省海(Qinghai)西モンゴル族チベット族自治州冷湖鎮(Lenghu)の標高4200メートル地点にある賽什騰山天文台に設置されている。超広視野の画像取得性能を持ち、主鏡の口径は2・5メートル。7億6500万画素の超広視野焦点カメラを搭載し、光透過面積が大きく、迷光が少なく、システム検出感度も高い。強力なサーベイ観測能力を持ち、3夜ごとに北半球を周回観測できる。

 移動天体や変光天体の観測も可能で、動的な天文現象の効率的な探索、観測に用いられ、高エネルギー時間領域天文学や太陽系天体の全面調査、銀河系構造、近傍宇宙論などで重要な役割を果たす。

 太陽系内の地球近傍天体の探索と観測も実施し、宇宙飛行の安全と深宇宙探査を支える。(c)Xinhua News/AFPBB News