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【09月17日 KOREA WAVE】麻薬中毒から完全に抜け出すためには、薬物治療だけでは不十分だ。

精神社会的治療、認知行動治療、リハビリなどを並行させなければならない。

例えば、認知行動治療では麻薬の短所を思い浮かべる訓練を繰り返し、脳が麻薬を嫌うようにする。たばこと肺がんを連想させるのと同じだ。

アヘン系麻薬の効果を遮断するナルトレキソンの場合、麻薬をやめて禁断症状が全て過ぎ去った後に使用することができる。

禁断症状や共存する精神症状を治療するために、抗不安剤、抗うつ剤、向精神病薬、精神安定剤などの精神科薬物が使用されることがある。

「麻薬中毒治療法も進化し、最近では麻薬中毒者の認知行動を治療する新たな策としてデジタル治療剤が浮上している。米食品医薬品局(FDA)はリセット-O(reSET-O)というソフトウェアアプリをデジタル治療剤として許可した」

漢陽(ハニャン)大病院精神健康医学科のノ・ソンウォン教授はこう紹介した。

個人の努力だけでは麻薬をやめるのは難しい。麻薬を断つことができる社会的環境づくりも整えるべきだ――精神健康医学科の専門医はこう訴える。

ソウル大病院精神健康医学科のカン・ウング教授は「薬物(麻薬)を使用できないように監視、強制するよりも、薬物が思い浮かばない環境を作り、薬物を乱用しなくても安心して暮らせる環境を作るのが薬物中毒を治療する究極的な方法にならなければならない」と強調する。

またノ・ソンウォン教授も「1960~70年代のような麻薬との戦争だけでは、麻薬類の拡大を解決できないということを既に米国は経験した。法的措置とともに治療、リハビリが提供されなければならない。処罰の強化だけでは限界がある」と訴える。

(おわり)

(c)MONEYTODAY/KOREA WAVE/AFPBB News