【9月15日 CGTN Japanese】上海先物取引所の14日の金先物主力契約(AU2312)の価格は、過去12年間の最高値となる1グラム当たり 472.98元(約9600円)を記録したということです。市場関係者は、短期的なリスク回避需要が金価格を一段と押し上げると同時に、海外の経済成長の原動力が弱まることもあり、金価格は中長期的に上昇の勢いを維持する見込みだと指摘しています。

 今年の金価格の動向を見ると、2022年末に中国国内の金価格が1グラム当たり400元(約8100円)の大台を突破して以降、今年に入ってから上昇の一途をたどっています。第1四半期(1~3月)は米連邦準備制度理事会(FRB)の大幅利上げに伴い、利上げ幅がターニングポイントを迎えると、金価格は急速に伸びて、ロンドンの金価格は1オンス当たり1900ドル台を超え、2000ドル台に迫っていました。上海市場では、金価格は昨年の高値を突破した後もみ合いが続き、約1カ月後には突破的に高騰し、一時1グラム当たり420元(約8500円)となりましたが、その後やや下落し落ち着きを見せました。

 南華研究院の夏瑩瑩アナリストは、「最近の金相場は全体的に『内強外弱』の動きを見せており、国内の金価格は絶えず記録を更新している。ドル建て金は依然として相対的な動揺の構造を維持している。国内外の違いは需給構造の違いを反映しており、人民元の為替要因と金の輸入制限の影響を受け、国内の金供給が逼迫している一方で、国内の金消費需要が旺盛であることも国内の金価格を押し上げている」と述べました。

 中国黄金協会のデータによると、2023年上半期、全国の金消費量は554.88トンで、2022年の同時期と比べ16.37%増加し、うち、金アクセサリーは前年同期比14.82%増の368.26トン、延べ棒と金貨は同30.12%増の146.31トンで、工業・その他は40.31トンで同7.65%減ったということです。

 同協会は、「経済・社会が全面的に常態化した運行を再開し、国民経済が回復し好転するにつれ、全国の金消費は全体的に比較的速い回復傾向を示している」と指摘しています。国家統計局のデータによると、金・銀宝飾品は、今年上半期の商品小売の中で最も成長率が速いカテゴリーとなり、経済成長のけん引に貢献し続けているということです。(c)CGTN Japanese/AFPBB News