【9月15日 AFP】自転車ロードレース、ブエルタ・ア・エスパーニャ(Vuelta a Espana 2023)は14日、第18ステージ(ポラデアリャンデ~ラクルスデリナレス、176.5キロ)が行われ、チーム・ユンボ・ビスマ(Team Jumbo Visma)のセップ・クス(Sepp Kuss、米国)が総合首位のマイヨ・ロホ(レッドジャージー)を守り、総合優勝に大きく近づいた。一方で区間優勝は、スダール・クイックステップ(Soudal Quick-Step)のレムコ・エベネプール(Remco Evenepoel、ベルギー)がまたも独走で飾った。

 普段はチームメートのヨナス・ヴィンゲゴー(Jonas Vingegaard、デンマーク)とプリモシュ・ログリッチ(Primoz Roglic、スロベニア)に奉仕する立場のクスだが、このスター選手2人から援護を受け、今大会の山岳ステージ最終日でわずかなリードを維持した。

 クスは第8ステージで獲得した総合首位の座をそれ以降守っており、ユンボ・ビスマはクスの三大ツール(グランツール)初制覇に向けてかじを切ったとみられる。

 山岳のスペシャリストであるクスは、ツール・ド・フランス(Tour de France)で2連覇中のヴィンゲゴーとの差をさらに9秒開き、総合争いでは同選手を17秒差の2位に抑えている。総合3位には1分8秒差でジロ・デ・イタリア(Giro d'Italia 2023)覇者のログリッチが続いており、ユンボ・ビスマは1シーズンでグランツール3冠を達成する史上初のチームに近づいている。

 今ステージでは、エベネプールがバーレーン・ヴィクトリアス(Bahrain Victorious)のダミアーノ・カルーゾ(Damiano Caruso、イタリア)を4分44秒差の2位に抑え、キャリア通算50勝目を飾った。(c)AFP