【9月13日 CNS】映画会員、アニメ会員、一般会員、ゲーム会員、スーパー会員、プラチナ会員、ダイヤモンド会員……。次から次へ何重にも課金を要求されることから、ロシアのマトリョーシカ人形のようだと言われる中国のテレビについて、不満をぶちまけるショート動画が投稿されたところ、237万もの「いいね」がついていた。

 中国消費者協会によると、テレビのオンライン会員サービスの不透明な課金についての苦情が増えている。見たい番組があって課金すると、さらに別の名目で課金を要求される「マトリョーシカ式」課金問題も指摘されている。

 マトリョーシカ式の課金とは、例えばあるアニメ番組のシリーズを見るためにスマートフォンのアプリで課金したところ、スマホでは視聴できるものの、テレビで見ようとすると別に課金を要求される。さらに画質を4Kなどに上げて楽しもうとすると、さらに課金を要求されるという仕組みだ。

 初月は数元(1元=約20円)でVIP会員になれるほか、さまざまなサービスを獲得できたのだが、解約を忘れると定価で自動継続されてしまう設定も多い。あるプラットフォームで有料販売されていた番組の中には、国営の中国中央テレビ(CCTV)で無料放送されていた番組も見つかっている。

 テレビの技術そのものは4K、8Kの高精細画質やドルビーサウンドなどの技術は向上している。しかし、視聴者をテレビに引き付けるためには、ユーザー体験の向上に焦点を当てる必要がある。

 業界にはびこる不透明で複雑な課金システムの解決を急ぎ、特に違法な会員契約を取り締まるべきだろう。さらには、各種会員制度の基準やルール作りを急ぎ、法令に違反するプラットフォームには相応の罰則を科すべきだという声が高まっている。(c)CNS-揚子晩報/JCM/AFPBB News