日本は国際社会の懸念に真摯に応えるべき
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【9⽉11⽇ Peopleʼs Daily】日本の福島原発汚染水の処分は、国境を越えて影響を及ぼす重大な核の安全の問題であり、日本だけの問題では決してない。日本政府は国際社会の強い反対を無視し、一方的かつ強引に福島原発汚染水の海洋放出を開始するとともに、原発汚染水の海洋放出は安全で無害だと称して国内世論と国際世論を誘導している。日本はまた、他国の合理的な疑問を不当に非難し、他国の講じる正当で合理的かつ必要な輸入規制措置を「全く受け入れられない」とまで言っている。日本の海洋放出計画に対する国際社会の多くの疑問はいまだ解消には程遠い状況にある。日本は国際社会の疑問に真摯に応え、十分な説明をすべきだ。
日本はなぜ、原発汚染水を自国内で処分しないのか。その理由は、原発汚染水とは津波で流入した海水や炉心に注入された冷却水や原子炉を流れ通った地下水、さらには雨水が汚染されて形成されたものであり、数十種類もの放射性核種を含んでいるからだ。これらの放射性核種の多くについては、今も有効な処理技術がなく、ひとたび海流に乗って拡散すれば、海域の生態系のバランスと海洋環境に想定外の影響を与える。海洋放出するいわゆる「処理水」が本当に安全で無害ならば、日本はなぜ自国内で処分せず、放出を選択するのだろうか。
日本の原発汚染水の海洋放出は最良の処分案なのだろうか。国際的な放射能防護の正当性の基本原則によれば、放射能リスクを発生させる活動は、活動全体として利益を生み、利益がリスクを上回らなければならない。日本が一方的に選択した海洋放出案は、この原則に反している。海洋放出は、福島原発の汚染水処分の唯一の選択肢では決してない。日本政府はかつて、地層注入、海洋放出、水蒸気放出、水素放出、地下埋設の5つの処分方法について議論した。多くの専門家も、貯蔵タンクの増設による長期保管やコンクリート固化などの処分案を提言した。日本が可能な全ての処分案の議論を尽くさずに、経済的対価の最も低い海洋放出案を頑なに選択したのは、利益を考慮したからにほかならない。
日本の原発汚染水浄化処置は効果的で信頼できるのか。日本の「多核種除去設備(ALPS)」は、トリチウムや炭素14のような放射性核種を効果的に除去できないことがこれまでの運用状況で示されており、他の放射性核種を効果的に除去できるかどうかの確認にも、さらに多くの試験や検証を必要とする。今年3月に日本が発表したデータによると、処理後の原発汚染水の70%近くで放射性核種の活性濃度が排出規制値を超えていた。福島原発では放出される130万トン以上の原発汚染水に加え、今後も大量の原発汚染水が発生する。日本がこのような装置を使って原発汚染水を処理し、しかも放出期間が30年以上もの長きに及ぶことに、国際社会が憂慮と不満を表明するのには、十分な理由がある。
日本が原発汚染水を海洋に放出することは合法なのか。一般国際法および「国連海洋法条約」などにより、日本には環境汚染を回避するためにあらゆる措置を講じること、通知と影響を受ける可能性のある国と十分に協議すること、環境への影響を評価・監視すること、危険を最小化するための予防措置を講じること、情報の透明性を確保すること、国際協力を行うことが義務付けられている。ロンドン条約(1972年)は、海上の人工構築物からの放射性廃棄物の海洋投棄を禁止している。日本がどのように取り繕おうとも、その行為が国際法上の義務に違反する事実は変えられない。
日本が原発事故による汚染水と世界各国の原発の通常運転による廃水を意図的に混同するのはなぜか。福島原発の汚染水は炉心溶融を起こした原子炉を通って流れたために、溶融した炉心に存在するさまざまな放射性核種を含む。原発の通常運転で発生する廃水は炉心を通らないだけでなく、国際的に認められた基準を厳格に順守し、実行可能な最善の処理技術を採用し、厳格なモニタリングにより基準を満たしていることを確認した後に排出されており、その排出量は定められた規制値をはるかに下回る。両者を意図的に混同し、国際社会の正当な懸念をあらゆる手段を投入して中傷する日本の行為は、責任ある国のものではない。
日本は原発汚染水の海洋放出について、十全な長期監視メカニズムを確立しているのか。福島原発事故の発生以来、東京電力は事後処理において手抜かりが非常に多い。データの隠蔽や改竄(かいざん)も繰り返し暴露されており、その原発汚染水の処理能力は疑われている。日本は「国際原子力機関(IAEA)のモニタリングを受け入れ、その結果を発表した」と説明するが、現在の原発汚染水の海洋放出の監視体制で、放出の可否をすぐに判断できるのか。基準を満たさない原発汚染水がそのまま海洋に放出されることはないのか。国際社会は知る由もない。日本はIAEAと協力して、独立した、実効性ある、近隣諸国など第三国の研究機関が十分に参加する、長期モニタリングのための国際的枠組みを早急に確立し、IAEA主導の長期モニタリングのための国際的枠組みおよびその後の審査と評価に全面的に協力し、近隣諸国など利害関係国に信頼できるデータと情報を迅速かつ透明性を確保して発表し、監督や質疑を受け入れるべきだ。
今、厳しく問われているのは、日本の国家としての責任であり、国家としての信用であり、国家としての良心だ。日本は原発汚染水を海洋に流すことで、リスクを全世界に転嫁している。日本は原発汚染水の海洋放出を中止し、国際社会の懸念に全面的に応え、誠実な姿勢で周辺諸国と十分に意思を疎通し、原発汚染水の処分における科学性と安全性、透明性を確保すべきだ。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News