【9月9日 Xinhua News】中国北京市で開かれていた2023年中国国際サービス貿易交易会は6日、5日間の日程を終え、閉幕した。北京に本部を置く国際NGO(非政府組織)グローバルサービス貿易連盟は期間中に「グローバルサービス貿易グリーン発展動向リポート2023」を発表。サービス貿易のグリーン(環境配慮型)発展は世界の大勢となっており、グリーン発展理念と世界的な二酸化炭素(CO2)の排出量ピークアウト・カーボンニュートラル(排出実質ゼロ)戦略の下で良好な見通しと大きな潜在力を持つとの見方を示した。

 会場では、多くの外資系企業が中国市場でのデジタル化とグリーン化のプロセス、加速が進む中国の「双炭」目標(CO2排出量の2030年までの減少転換、60年までの実質ゼロ)への貢献をアピール。中国企業もグローバル経営の中でのグリーン基準の改善、低炭素・持続可能な発展の実践について紹介した。

 中国外商投資企業協会の副会長を務めるフランス水処理大手ヴェオリアの黄暁軍(Huang Xiaojun)中国エリア上級副社長兼マネージング・ディレクターは、グリーン発展とエコロジカル・トランスフォーメーション(環境変革)は国際協力の重要な方向性だと指摘。中国はヴェオリアにとって最も重要な海外市場の一つであり、中国のグリーン、低炭素、持続可能な発展目標の下、エネルギー効率の改善やCO2排出削減の推進、循環型経済とグリーンエネルギー転換への注力などで中国と協力を続けていると述べた。

 建設大手、中国建築集団の張兆祥(Zhang Zhaoxiang)総経理は、グリーン建設や産業建設、スマート建設を通じて高水準で高品質なグリーン建築製品を製造し、グリーン・低炭素の手本となる製品と技術体系を構築していると説明。2030年にはグループの生産額1兆元(1元=約20円)当たりのCO2排出量が20年比で3割以上減少する見通しを示した。

 匯豊銀行(HSBC)中国の王雲峰(Wang Yunfeng)頭取兼最高経営責任者(CEO)によると、同行は22年に石油・天然ガス、電力、産業事業、23年2月に交通運輸、セメント、鉄鋼、アルミニウムなど多くの業界向けに融資先排出量削減目標を発表しており、今後も商業、住宅不動産、農業業界向けに目標を設定していくという。

 中国物流購買連合会(CFLP)副会長、中国物流学会会長の任豪祥(Ren Haoxiang)氏は「CFLPは業界に対する綿密なリサーチを通じてグリーン転換について五つの側面から35の具体的措置を提案した。物流企業のグリーン発展に向け、技術的な『ツールボックス』も提供している」と述べた。

 米食品大手モンデリーズ・インターナショナルの張震(Zhang Zhen)大中華圏(グレーター・チャイナ)企業・政府担当副社長は、蘇州工場ではゼロウェイスト(ごみゼロ)シティ建設の観点から生産工程で出る食品残さをサプライヤーに運び、高純度のバイオメタンガスに変換していると説明。工場の焼成生産ラインに再供給する方法で、化石燃料をグリーンエネルギーに置き換えていると語った。(c)Xinhua News/AFPBB News