【9月7日 AFP】米国防総省は6日、戦車用の劣化ウラン弾をウクライナに供与すると発表した。これを受けてロシア大統領府は、劣化ウラン弾の使用で生じるいかなる長期的な悪影響も、責任を負うのは米国だと批判した。

 劣化ウラン弾は、過去に使われた紛争地帯でがんや先天性異常などの健康被害を招いた可能性が取り沙汰されているものの、明白な因果関係は証明されていない。

 アントニー・ブリンケン(Antony Blinken)米国務長官は6日、ウクライナの首都キーウを予告なしで訪問し、10億ドル(約1470億円)規模の支援を表明。国防総省はこの支援の一環として、劣化ウラン弾の供与を発表した。

 これについてロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ(Dmitry Peskov)報道官は翌7日、「非常に悪い知らせだ」と反発。「これらの砲弾を使用したことが、がん患者の急増を引き起こしてきた。これらが使用されるウクライナ領も、間違いなく同様の状況に陥る。責任を負うことになるのは米国だ」と述べた。(c)AFP