【9⽉8⽇ Peopleʼs Daily】中国・浙江省(Zhejiang)の寧波市(Ningbo)舟山(Zhoushan)港が7月7日に発表した今年上半期の貨物取扱量は前年同期比6.0%増の6億7900万トンで、コンテナ取扱量は同1.2%増の1768万TEU(1TEUは20フィートコンテナ1個分に相当)だった。寧波舟山港は世界初の年間貨物取扱量が10億トンを超えた港であり、中国の貿易の産業チェーン、サプライチェーンを安定させ、経済の質の高い発展を推進するために貢献している。

 寧波舟山港は「シルクロード経済ベルト」と「21世紀海上シルクロード」の合流点に位置しており、近くには長江デルタ経済圏があるなど、地理的条件に恵まれている。しかも中核港区の主要航路の水深は22.5メートル以上あり、30万トン級の巨大船も自由に出入りでき、40万トン級以上の超巨大船も満潮時には出入りできる。インフラも一流で、1万トン級以上の大型バースは200か所超、5万トン級以上の大型・特大型深水バースは120か所以上ある、中国大陸部で大型と特大型深水バースが最も多い港だ。

 寧波舟山港の年間貨物取扱量は14年連続して世界第1位になり、2022年のコンテナ取扱量は3335万TEUで世界第3位を維持した。同港は中国で海上・鉄道複合輸送の業務量が2番目に多い港であり、発着する定期貨物列車は中国の16省をカバーしている。また、「一帯一路」(Belt and Road)に関連する航路は計122路線で、中欧や東欧との海運路線は14路線に増えた。寧波舟山港と中欧東欧5港とのコンテナ輸出入量は2022年、前年比16.5%増の76万9000TEUに達した。

 寧波舟山港は現在、港湾発展の新局面を切り開くべくスマート港湾の建設を推進し、グリーン・低炭素への転換に努めている。同港梅山港区の埠頭(ふとう)では、スマート無人コンテナトラックが自動走行し、遠隔操作・自動化ガントリークレーンと協働で作業を進めている。埠頭のもう一方の端では、ブリッジクレーンの操作員がスマート操縦プラットフォームによりリアルタイムで遠隔監視・操作を行い、超大型港の稼働効率を高めている。埠頭は太陽光発電技術を採用して一部の設備にエネルギーを供給している。

 寧波舟山港は300本以上のコンテナ航路により200余りの国と地域の600以上の港と結ばれている。中国では国内の経済大循環が主体となり、国際循環とも結びつくことで相乗効果がもたらされる経済の二重循環構造を構築中だ。寧波舟山港はこの、中国経済の新たな発展構造の確立を後押ししている。

 港湾は貿易状況および国民経済の発展を反映する「バロメーター」だ。中国各地ではスマート化による港湾の高効率稼働が推進され、科学技術の革新によりグリーン港湾の発展を後押ししている。(c)Peopleʼs Daily /AFPBB News