【9月7日 Xinhua News】中国工業・情報化部と財政部は5日、「電子情報製造業2023~24年安定成長行動計画」を発表した。コンピューター・通信・その他電子機器製造業の増加値(付加価値額)の23~24年の平均伸び率5%前後、一定規模(主要業務の年間売上高2千万元、1元=約20円)以上の工業企業売上高の24兆元超えを目指す。

 電子情報製造業は規模が大きく、産業チェーンが長く、関連分野も広いことから、工業経済の成長を安定させる重要分野となる。

 工業・情報化部電子情報司の楊旭東(Yang Xudong)副司長は、中国の電子情報製造業は今年以降、全体として持続的な回復と構造改善の流れを示しているものの、依然として需要低迷や先行き不安、成長鈍化などの課題に直面していると指摘。行動計画は今後2年間の安定成長に向けた措置を系統的に計画し、有効需要の拡大と供給水準の向上に努めると説明した。

 有効需要の拡大では、技術と製品形態のイノベーションをよりどころに携帯電話やパソコン、テレビなど従来型電子製品の消費を拡大する方針を明確に示した。オーディオ・ビジュアル産業の発展を支援する新たな政策の研究と制定、オーディオ・ビジュアル消費の新たな成長分野の育成加速などの方針も掲げた。

 貿易基盤の安定では、電子機器業界の輸出構造改善を指導し、高付加価値製品の輸出割合を引き上げる。国際展示会への国内企業の出展を奨励、支援し、オンラインを含む海外市場の潜在力を深掘りしていく。

 供給水準の向上では、情報技術(IT)分野の重要なコア技術のイノベーションとインテレーションを加速する。ノートパソコンや新型ディスプレイ、第5世代移動通信システム(5G)、インテリジェント・コネクテッド・ビークル(ICV)などの重点分野に対しては、電子材料や電子専用設備、電子測量機器の技術的難題の解決を進める。

 楊氏は「われわれは集積回路(IC)や新型ディスプレイ、サーバーなどの分野に焦点を当て、弱点産業チェーンの補強、優位産業チェーンの延長、従来型産業チェーンの向上、新興産業チェーンの構築を推進する。産業チェーン全体の融合イノベーション、協調発展を促進し、産業チェーン・サプライチェーンの安定性を全面的に高めていく」と語った。(c)Xinhua News/AFPBB News