【9月7日 Xinhua News】タイの首都バンコクを走るモノレール路線「イエローライン」が今年7月、商業運行を開始した。営業距離は30・4キロ、バンコクの北部と東部を結び、市内を走る複数の路線と接続する。シンボリックな黄色い先頭車両、レールを挟むように見える外観が目を引く。イエローラインは中国の鉄道車両製造大手、中国中車(CRRC)傘下の中車南京浦鎮車両と仏重電大手アルストムが合弁で設立した中車浦鎮阿爾斯通運輸系統が車両を製造し、タイ側が運営を担う。

 イエローラインは渋滞エリアと市内の主要幹線道路を通り、沿線住民の通勤問題を確実に緩和し、バンコク近郊と中心市街地とのつながりも一段と密にしている。

 モノレール車両は地下鉄や軽量軌道交通(LRT)とは違い、車内の座席が分散して配置され、スペースが広い。大きな車窓を採用することで太陽光を十分に取り込むことができ、沿線の景色も眺めやすくなっている。

 すでに商業運行を開始しているイエローラインのほか、バンコクと中車浦鎮阿爾斯通運輸系統が協力するもう一つのモノレール路線「ピンクライン」も先日試運行を開始した。同社の徐海大(Xu Haida)董事長は、乗客から寄せられたイエローラインに関する意見を基に直ちに技術改良を行ったとし、ピンクラインの運行開始後はより快適な乗り心地を実現できるとの確信を示した。

 タイ大手銀行カシコン銀行傘下の調査機関、カシコンリサーチセンターのデュプティー・マネージング・ディレクター、ケーバリン・ワンピチャヤスク氏は中国について、タイにとって最大の海外直接投資元国であり、タイでの投資先をクリーンエネルギー発電やゼロエミッション車、スマート電子機器、ハイテクサービスなどにシフトしつつあると指摘。両国はこれらの分野の協力で高い実績を挙げていると評価した。(c)Xinhua News/AFPBB News