【9月5日 AFP】フランス政府は4日、植物を材料とする食品に「ステーキ」や「グリル」といった肉を想起させる言葉の使用を規制する案を明らかにした。

 マルク・フェノ(Marc Fesneau)農業・食料相は新規制について「消費者と生産者双方の期待に応える、透明性と公正さの問題」だと説明した。

 フランスの食肉生産者と製造業者らは長年、「植物性バーガー」や「ビーガンソーセージ」といった名称について、消費者を混乱させるとして使用に反対してきた。

 この問題をめぐっては、2022年に行政裁判所の終審である国務院が、同様の規制案についての判断を棚上げにし、欧州司法裁判所(European Court of Justice)の指導を仰いだ。一方、仏農業・食料省は国務院の意見を考慮した新規制を検討しているとしていた。

 仏政府は新規制案について、表示規則と合致しているか確認のため、欧州連合(EU)欧州委員会(European Commission)に提出したという。

 植物由来の材料を利用した代替食品メーカーの代理人は、「『植物性ステーキ』という名称は40年以上も使われている」とし、牛乳のように明確な法的定義もないことから、一般的な呼称を利用できると主張している。(c)AFP