【9月16日 AFP】米カリフォルニア州のビーチで、2人のサーフィン初心者がポンプで膨らませるインフレータブルサーフボードに乗った。それを見守るインストラクターは、小さな黒ヤギのチュパカブラだ。

 1歳のチュパカブラは、ピズモビーチ(Pismo Beach)でのレッスンに欠かせない存在だ。うねる波に乗るために必要なリラックスした構えを披露してくれる。

 モンタナ州からやって来たレベッカ・アバーンさん(41)は「ヤギの方がサーフィンが上手だった」と笑った。「ポジショニングが素晴らしく、サーフィンに夢中なのだと分かる」「ヤギと一緒にサーフィンできるなんて信じられない」

 ヤギサーフィンは10年前、元米メジャーリーグサッカー(MLS)選手でサーフィンインストラクターのダナ・マクレガー(Dana McGregor)さんが始めたものだ。

 カリフォルニア州では犬のサーフィンは長年行われており、世界選手権も開催されている。だが、自然界では危険な山腹を跳ね回っているヤギの方が、サーフィンには向いているという。

「バランス感覚が素晴らしい」と、マクレガーさんはAFPに語った。「ひづめを使ってボードにしがみついていることができる」

■ゴートファーザー

 マクレガーさんは2011年、母親の庭に密生していたポイズンオークや雑草対策として、ヤギを1頭購入した。草がなくなれば、ヤギはバーベキューにして食べるつもりだった。

 だが、「ヤギひげ」と名付けたかわいいヤギを食べる気持ちはなくなってしまった。「愛着を持ってしまって、とてもじゃないけど食べられなかった」

 そこで、ヤギひげの誕生日にサーフィンに連れて行くことを思いついた。一緒に波乗りをすると、「超自然現象が起こったような、地上の楽園のような」気分になったと振り返る。

 それ以来、マクレガーさんは複数のヤギを飼い、一緒にサーフィンを楽しんできた。

 ヤギたちは、マクレガーさんのユーチューブ(YouTube)動画や2冊の絵本にも登場している。マクレガーさんは地元で「ゴットファーザー」ならぬ「ゴート(英語でヤギの意味)ファーザー」と呼ばれている。

「ヤギとサーフィンを通じてみんなに喜びをもたらしたい」とマクレガーさん。「ヤギにできるなら、私にもできるというような、インスピレーションを得てほしい」 (c)AFP/Romain FONSEGRIVES