【9月1日 AFP】FIBAバスケットボール・ワールドカップ(FIBA Basketball World Cup 2023)は31日、17~32位の順位決定ラウンドが各地で行われ、グループOでは日本が86-77でベネズエラに逆転勝利を飾り、パリ五輪の出場権獲得に大きく前進した。

 W杯共催国の日本は1次ラウンドでアジア勢6チームでは唯一勝利を挙げており、ベネズエラ戦では終盤に猛反撃を見せて大会2勝目を飾った。比江島慎(Makoto Hiejima)が23得点、渡辺雄太(Yuta Watanabe)が21得点でチームをけん引した。

 日本を率いるトム・ホーバス(Tom Hovasse)ヘッドコーチ(HC)は、9点ビハインドで突入した第4クオーターの戦いぶりがこれからの「勢い」になったとし、「日本のバスケットボールにとって最高の勝利」と喜んだ。また、1次ラウンドのフィンランド戦に続く終盤の大逆転劇については、観客の存在が大きな役割を果たしたとして「ファンの力が本当に大きい」と述べ、「彼らなしではどちらの試合も勝てないと思う。彼らのサポートは素晴らしかった」と振り返った。

 今大会では全32チームのうちすでに半数がタイトル争いから脱落したが、まだ各地域におけるパリ五輪の出場枠七つをつかみ取るための戦いが残っている。アジア、アフリカ、そしてオセアニアでは各1位のチーム、そして欧州と米大陸では各上位2チームに出場権が与えられる。

 日本は9月2日に行われるカーボベルデとの最終戦で勝利を挙げればパリ五輪の出場が確定するが、中国とレバノンも日本が敗戦した場合に逆襲を仕掛ける機会をうかがっている。

 同じアジア地域のチームはこの日、グループMの中国が83-76でアンゴラを、グループPのレバノンが94-84でコートジボワールを下し、それぞれ今大会初白星を記録。一方、グループNのヨルダンは69-85でエジプトに、共催国でグループMのフィリピンも68-87で南スーダンに敗れた。

 アフリカのチームではエジプトと南スーダンがそれぞれ唯一2勝ずつ挙げて大陸トップにつけており、コートジボワール、アンゴラ、そしてこの日フィンランドに77-100で敗れたカーボベルデがそれを追っている。(c)AFP