【8月31日 AFP】FIBAバスケットボール・ワールドカップ(FIBA Basketball World Cup 2023)で1勝もできずに敗退が決まった中国男子代表に対し、国内のファンの間では「最悪の屈辱」といった失望の声が広がっている。

 中国代表は突破へ向けて勝利が絶対条件だった30日のプエルトリコ戦で89-107の完敗を喫し、3連敗で1次ラウンド敗退となった。

 翌日のソーシャルメディアではファンの不満が爆発し、敗退に関するハッシュタグが付いた投稿の閲覧数は数千万を記録した。

 微博(ウェイボー、Weibo)には「ワールドカップに出場し始めてから1勝もできなかったことなんて、いまだかつてなかった。45年間で最悪の屈辱だ」といったコメントや、「自分がチームを指揮したとしても、これより酷い結果にはならなかっただろう」といった投稿が上がった。

 中国ではバスケ人気が非常に高く、米プロバスケットボール(NBA)の試合の放送は通常多くの視聴者を集める。

 だが、国内の代表チームは女子は世界的な強豪である一方で、男子チームは近年、帰化選手を入れても期待に応えられない状況が続いている。男子は前回の2019年に国内でワールドカップが開催されたが、結果は24位で東京五輪出場を逃し、現在の世界ランキングは27位となっている。

 スポーツ評論家の冉雄飛(Ran Xiongfei)氏は微博で、「もし中国が世界の強豪に加わりたいのなら、国内リーグの競争力を高め、今いるタレントを(よりうまく)育てなければならない」と指摘した。

 また、「村BA」の名前で最近人気が高まっているアマチュアリーグを引き合いに出し、「男子の代表は『村BA』で勝てるの? とか言いそうになっている人いる?」という微博のコメントもあった。

 最近の国内の社会状況や不況をやゆし、「男子のチームを見ていると、産業革命と闘った王朝を見ているみたいだ」「スポーツはわれわれの社会の縮図だ」といった投稿も見られた。(c)AFP