■新疆ウイグル自治区

 新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)についての質問も、回答が返ってこなかった。

 人権団体は同自治区で、100万人以上のウイグル人などイスラム教を信仰する少数民族が「再教育収容所」に拘束されていると指摘する。中国政府はこれを否定している。

 文心一言に同自治区で何人のウイグル人が拘束されているか聞いたところ、質問がブロックされた。

 しかし、慎重に質問した場合は答えが返ってきた。

「新疆の職業技術教育・訓練センター」は職業訓練のほか、「過激思想の害に気付けるよう脱過激化に関する広報活動と教育も積極的に行っています」と政府の方針に沿った説明をした。

 しかし、わずかに逸脱し「新疆の職業技術教育・訓練センターは強制的なものだと考える人もいます。一部の少数民族や異なる宗教的信念を持つ人々が参加を強制させられている可能性があるためです」と続けた。

■香港

 香港で2019年、民主化を求める大規模な抗議デモが起きたことについて尋ねると、中国政府の公式見解が返ってきた。

 2019年に何が起きたかとの質問には、「過激派勢力がさまざまな種類の過激な抗議活動を実施しました」と答えた。「行進はすぐに暴力的な抗議活動に発展し、平和的なデモの範囲を完全に超えました」とも付け加えた。

 続いて同年発生した、デモ参加者と警察や親中派の間の多数の暴力的な衝突について詳しく説明した。

 その後、「別のことについて話しましょう」と促した。さらなる質問は拒否され、ホームページのトップ画面に切り替わった。

■検閲

 文心一言アプリが中国政府の直接の管理下にあるのかと尋ねると、質問がブロックされた。政府が回答を検閲しているかという質問には、「それについての対応を習得していません」との答えが返ってきた。

 どんな話題でも自由に議論できるのかとの質問には、「どんな話題でも話すことができます」「一部の話題はセンシティブであったり、法的問題に触れる可能性があったりするため、ご自身の責任で利用してください」と返答した。(c)AFP