税関の新たな政策導入で輸入生鮮貨物の通関速度が向上 中国
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【9⽉3⽇ Peopleʼs Daily】北京市首都国際空港(Beijing Capital Airport)に午前9時2分、タイのバンコクからの航空便が定時に到着した。空港税関の職員はすでに、駐機位置の近くで待機していた。職員の一人は生鮮品の貨物について「人が貨物を待つことはできるが、貨物に人を待たせることはできない」と言った。
荷物室のハッチが開き、作業車が1092キロのタイ産のランブータンを機外に降ろした。税関職員はすぐに検査を行った。運送状を綿密にチェックし、貨物に液体が付着していないか、貨物の外装に有害生物や媒介生物が存在していないかを重点的に調べた。貨物には問題がないと判断され、通過指示が出された。
今年第2四半期(4〜6月)における首都空港での水産物や果物の輸入額は、前期の140倍近い計2億3000万元(約46億円)だった。輸入量が多い果物はマンゴスチンやドリアン、ランブータンなどで、魚介類はサケやロブスターだ。生鮮貨物の輸入は、鮮度が「鍵」だ。1分の遅れが商品の品質に悪影響を及ぼしかねないとされる。
北京華儀国際貨運代理の高洪涛(Gao Hongtao)社長は「税関は『事前申告』とペーパーレス申告を全面導入しました。ネットで関連電子書類をアップロードするだけで各種手続きが完了します。申告手続きが大幅に簡素化され、通関時間が圧縮されました。生鮮貨物の輸入にとって非常に重要(な変化)です」と述べた。
首都空港税関は積荷目録の変更に備えて、「24時間・週7日」の体制で対応している。貨物は直ちに機内から倉庫に移され、仕分けや運送伝票の発行などの作業が優先して行われる。入境動植物検疫許可証の電子化も積極的に導入され、同許可証のネットチェックが実現した。
中国の消費市場には巨大な潜在力がある。2022年には中国の輸入総額は2兆7000億ドル(約395億2529万円)と、14年連続で世界第2位だった。中国の輸入は全世界の輸入総額の11%近くを占めた。
関連業界からは、2022年に発効した「地域的な包括的経済連携(RCEP)協定」の効果について、「関税が引き下げられたことでも、通関手続きが便利になったことでも、輸出入業者に大きな恩恵をもたらした」との声が出ている。輸入が盛んになったことで、中国国内での良質な輸入商品に対する需要が改めて喚起されているという。
中国税関によると、2023年上半期に中国が東南アジア諸国連合(ASEAN)から輸入した農産物は前年同期比7.5%増の1250億8000万元(約2兆5109億円)だった。うち果物の輸入額は同24.1%増の405億4000万元(約8138億円)で、生ドリアンは同65%増、パイナップルは同24.1%増だった。
北京税関はこのほど、通関に関連するビジネス環境をさらに改善する27項目の措置を発表した。張格萍(Zhang Geping)税関長は、「われわれはより強力な措置を講じ、世界の良質な生鮮貨物が最短時間で輸入通関を完了することを確保します」と説明した。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News