【9月1日 Xinhua News】中国広西チワン族自治区(Guangxi Zhuang Autonomous Region)憑祥市(Pingxiang)のベトナム国境に位置する通関地、友誼関では今年以降、出入国者の数が月を追うごとに着実な増加傾向を示している。友誼関出入境辺防検査站(出入国検査所)の統計によると、上半期(1~6月)の出入国者数は前年同期比2・8倍の60万4千人余りで、団体旅行客は1900団体3万人余りとなった。

 中国南西部の辺境に位置する同自治区では、伝統的な祝祭日の集中や出入国審査の優先レーンの再開などを受け、国境地域の観光が人気を博している。ベトナムと国境を接する靖西市は、カルスト地形の景観が見られることから観光客の人気も高い。

 自治区の出入国管理を統括する広西出入境辺防検査総站の黎基伍(Li Jiwu)副総站長によると、自治区の出入国管理部門は上半期、出入国者の大幅な増加に対応するため、フィリピンやベトナム、マレーシアなど7カ国・地域の航空7路線の増便に協力したほか、南寧空港で24時間、桂林空港で72時間以内のトランジットビザ(通過ビザ)免除、桂林から入国する東南アジア諸国連合(ASEAN)10カ国の団体旅行客に対する144時間のビザ免除を再開。発着便は前年同期比19・8%増の計3350便、出入国者数は8・7倍の13万5千人となった。

 中国文化・観光部の統計によると、上半期の国内旅行者数は前年同期比63・9%増の23億8400万人で、国内観光収入は95・9%増の2兆3千億元(1元=約20円)に上った。観光需要の増大や旅行・外出者の大幅な増加が関連消費の拡大をけん引した。

 同部は今年以降、海外団体旅行、航空券とホテルのセット予約業務に関するリストを2度発表。海外旅行関連の政策を絶えず最適化したことで、多くの中国人が海外旅行を選択するようになった。中国民用航空局の統計によると、上半期の国際航空路線の旅客輸送数は2019年の23・0%まで回復した。

 中国旅遊研究院統計調査所が発表したデータでは、旅行先に海外を選んだ中国本土の観光客は20・1%で、うち6割超の目的地がアジア・太平洋地域だった。目的地別ではタイと日本が上位グループを形成し、全体の10%以上を占めた。(c)Xinhua News/AFPBB News