【8月30日 Xinhua News】中国の鉄道車両大手、中国中車(CRRC)はこのほど、ブラジルのリオデジャネイロで同州政府と地下鉄プロジェクトのDLS(データ・ライフサイクル・ソリューション)に関する協力意向書を交わした。双方は都市公共交通の研究開発を共同で行う。

 地下鉄3号線はリオデジャネイロ州の地下鉄構想の重要な一部で、リオデジャネイロ市の中心とニテロイ市を結ぶ。14駅が設けられ、全長は22キロ。グアナバラ湾をわたる必要があり、施工の難度は大きい。

 クラウディオ・カストロ知事は、連邦政府が8月初めに打ち出した、向こう数年で財政支出を拡大し、発展モデルの転換や民生改善をはかる新たな計画には、地下鉄などの都市軌道交通プロジェクトも盛り込まれているとし、州政府は、州民に利益をもたらす地下鉄プロジェクトへの国際企業の参加を望んでいると語った。

 中国の田敏(Tian Min)駐リオデジャネイロ総領事は、CRRCとリオデジャネイロ州が都市公共交通の研究開発の共同展開を決めたことは、科学技術イノベーションやデジタル経済などの分野における両国の協力が深まっている表れだとし、協力の成果は地域の住民に利益をもたらすだけでなく、両国が協力分野を広げ、協力の質を高めるのにも役立つとの見解を示した。

 CRRCの楼斉良(Lou Qiliang)総経理は、当社がここ数年力を入れているDLSモデルはデジタル化やスマート化を下支えにデータのライフサイクル管理を実現するもので、今回の協力合意書の調印は軌道車両のスマート化の流れに合致していると指摘。各者が手を携えて前進し、取り決めを実行し、ブラジルの軌道交通の質の高い発展に寄与することに期待を示した。

 同社はこれまでに旅客車両計604両をリオデジャネイロ州に提供しており、その製品とサービスはすでに高い評価を受けている。(c)Xinhua News/AFPBB News