【8月29日 CNS】おもちゃの盲盒(ブラインドボックス、Blind Box)、航空券のブラインドボックスなど、さまざまなブラインドボックスが登場する中で、「食品ブラインドボックス」も静かなトレンドとなっている。最近、中国・広西チワン族自治区(Guangxi Zhuang Autonomous Region)南寧市(Nanning)では、ミルクティー、ケーキ、寿司などの「食品ブラインドボックス」が多くの商店で提供されている。

「ブラインドボックス・キャンペーンを開始したため、店内のケーキは基本的に毎日完売で、あっという間に売れてしまった」と、南寧のあるカフェの店長、莫玄(Mo Xuan)さんは語った。莫玄さんは「ブラインドボックス」は本来、消費者が具体的な製品のデザインを知ることができないおもちゃ入りの箱を指す。最初は若い消費者層のマーケットに狙いを定めたトレンドおもちゃとして始まった。その後、文房具のブラインドボックス、化粧品のブラインドボックス、航空券のブラインドボックスなど、「ブラインドボックス+」のビジネスモデルとして展開された。

「多くの店舗は、より多くの顧客を獲得し、販売市場を広げるためにこの「革新」を導入し、販売チャンネルを広げ続けてきた。ブラインドボックスの形式は、90後(1990年代生まれの人)や00後(2000年代生まれの人)の主要な消費グループの好奇心に合致し、新奇なショッピング体験が話題や議論を引き起こしやすく、自然発生的な集団伝播効果がある」と、広西科技大学(Guangxi University of Science and Technology)生物・化学工学院の程昊(Cheng Hao)副研究員は説明した。

 莫玄さんは、ブラインドボックスは完全に「ブラインド」というわけではなく、ショーケースに並べられたケーキ以外にも、一部の個別のニーズを満たすことができると紹介した。

「うちの店は微信(ウィーチャット、WeChat)で顧客のチャットグループを持っていて、私たちはよく顧客とグループ内でやりとりをする。顧客が食べたいケーキについてチャットすると、私たちは出来る限りそのニーズを満たすようにする」。莫玄さんは、それで、ビーフ、ルーロー飯などと「お願い」が続いていくが、このような「ケーキブラインドボックス」は創造性と相互扶助性を持ち、顧客の好奇心と新鮮感を満たすのに役立つと説明した。

「食品ブラインドボックス」の今後の発展について、程昊副研究員は突出した価値があると感じられる社交性と話題性を強調すべきだと考えている。「『ブラインドボックス』がロングセラー商品となるためには、まず製品の明確な位置づけが必要だ。たとえば、中高齢層市場をターゲットにする場合、高脂肪、高糖分、高脂肪などを避け、食物繊維を強調する等の工夫ができるだろう。若い女性市場をターゲットにする場合、低カロリー、低脂肪を製品開発の方向とすることができる。食品ブラインドボックスは多くの人が受け入れられる味と風味の商品とする必要がある。製品の品質は確かなものでなくてはならず、製品を買うことは品質を買うことを意味するのだ』と、程昊副研究員は述べた。(c)CNS/JCM/AFPBB News