【8月26日 AFP】サッカー女子スペイン代表のヘニフェル・エルモソ(Jennifer Hermoso)は25日、W杯オーストラリア・ニュージーランド大会(FIFA Women's World Cup 2023)優勝後の表彰式でスペインサッカー連盟(RFEF)のルイス・ルビアレス(Luis Rubiales)会長から唇にキスされたことについて、同意の上ではないと反論した上で、女子選手たちによる集団ストライキに合流した。

 この日開かれたRFEFの臨時総会で、ルビアレス会長は辞任を拒否。熱弁を振るい、20日に行われたW杯のメダルセレモニーでエルモソの唇にキスをしたときは「共感し合い、興奮状態で、同意があった」とし、「軽くキス」を求めたところ「OK」と言われたと説明した。

 しかしながらエルモソはこれに対し、選手会の文書で「自分が弱者で暴行の被害者」と感じたと強く反発。「彼が私にしたキスに同意している暇はなかったし、会長を有頂天にさせようとしたことは絶対にないと明確にしておきたい」とし、「自分の言葉が疑われたり、ましてや言ってもいない言葉を捏造(ねつぞう)されたりするのは許せない」とつづった。

 これを受け、スペイン女子サッカーの選手会「Futpro」は発表文で、エルモソとその他80人の選手が、RFEFにおいて「現責任者が続投するならば」代表チームへの招集に応じるつもりはないと意思表示した。

 選手会によると、文書にはW杯優勝メンバー23人を含む全員が署名し、改革のために立ち上がるべきだとする内容となっている。

 スペイン政府がルビアレス会長の停職を認める手続きを始めた一方で、国際サッカー連盟(FIFA)もW杯決勝での同会長の振る舞いについて懲戒調査を開始した。(c)AFP/Rik Sharma