【8月21日 AFP】中国国家安全省は20日、米中央情報局(CIA)のためにスパイ活動を行っていたとして、政府職員を捜査していると発表した。中国当局が同様の発表を行うのは今月2度目。

 中国では先月、反スパイ法が改正され、当局が国家安全保障への脅威とみなす対象への取り締まりが強化された。

 国家安全省は今回、スパイ容疑が掛けられているのは「ハオ」という姓の男性職員(39)だとしている。所属する省庁については明らかにしていない。

 同省によると、ハオ容疑者は日本へ留学中に米国のビザ(査証)を申請した際、在日米国大使館の男性職員と知り合い親しくなり、さらに米大使館の同僚という男性に紹介された。

 この同僚はCIAの工作員で、ハオ容疑者が帰国する際、米国のスパイになるよう勧誘したという。ハオ容疑者は契約書に署名し、訓練を受けた後、CIA工作員の指示に従って中国の政府機関に就職したとされる。

 同省は今月中旬にも、CIAのスパイとなった中国人(52)が報酬と引き換えに重要な軍事機密を渡していたと発表している。(c)AFP