【8月21日 Xinhua News】ブラジル政府は今月初頭、国立宇宙研究所(INPE)のデータに基づきアマゾン熱帯雨林の7月の消失面積が500平方キロで、前年同月から66%減ったと発表した。中国と共同で開発した地球資源衛星は観測で重要な役割を果たしている。

 両国は1988年、地球資源衛星の開発に関する取り決めに調印。「01星」「02星」「02B星」「03星」「04星」「04A星」の6基の共同開発に成功した。04星と04A星は現在、軌道上を運行しており、06星の開発や05星の計画検討も進んでいる。

 INPEで地球資源衛星プロジェクトの責任者を務めるアントニオ・カルロス・ペレイラ氏は、同プロジェクトが提供する画像はブラジルの政府機関や研究機関、民間企業に幅広く採用され、中でも多くのアマゾン熱帯雨林モニタリング・保護事業に使われていると説明した。

 同国のルシアナ・サントス科学技術革新相は4月に訪中し、中国側と「06星」の開発加速に関する協定を結んだ。サントス氏は新華社の取材に応じ、「06星はすでに運用されている04星と04A星をベースに、ブラジル、特にアマゾン地域での生物群集モニタリングの改善に役立つ」と表明。地球資源衛星プロジェクトはアマゾン森林の伐採を抑制する上で非常に重要だと強調した。

 アマゾン協力条約機構(ACTO)加盟国は8月初頭、ブラジル・パラ州の州都ベレンに集まり、アマゾン熱帯雨林の持続可能な発展と気候変動分野の国際協力を協議した。パラ州のヘルデル・バルバーリョ知事は地球資源衛星を巡る両国の協力について、アマゾン地域へのモニタリングには技術が決定的役割を果たすとし、森林伐採や森林火災などの課題で検出、抑制、予防などの効果を発揮しているとの見解を示した。(c)Xinhua News/AFPBB News