【8⽉19 Peopleʼs Daily】デジタル分野などのマーケティングを手掛けるインターナショナル・データ・コーポレーション(IDC)、情報技術を扱う中国企業の浪潮信息、清華大学(Tsinghua University)グローバル産業研究院が共同で作成した「2022-2023世界計算力指数評価報告書」が先ごろ発表された。中国全体のサーバー市場規模は2022年に6.9%のプラス成長を維持し、世界市場に占める割合は25%に達した。中国の計算力水準は計算力指数国家ランキングでは世界2位だった。

 中国情報通信研究院(中国信通院)が発表した「中国計算力発展指数白書(2022年)」によると、中国の計算力応用は電気通信、製造、教育などの分野へと拡大中だ。各業界の計算力の応用分布を見ると、インターネット業界からの需要が高まり続けており、計算力全体の50%を占めている。第2位は政府関連で12%だ。3位から8位はサービス、電気通信、金融、製造、教育、運輸だった。

 スマート倉庫は注文を受ければ貨物を自動的に仕分けして出庫し、無人搬送車(AGV)を介して自動運転トラックに積み替える。トラックは「緑波帯」信号協調技術通行が優先される。重慶市(Chongqing)両路果園港総合保税区にはエッジコンピューティングなどの次世代情報技術が大規模導入されて、スマート物流の新モデルを構築した。

 聯想(レノボ、Lenovo)5Gスマート交通ソリューションプランの李虓(Li Xiao)ディレクターは「路側感知設備およびエッジコンピューティングプラットフォームを利用し、車側と路側のスマート監視を実現します」と説明した。5Gネットワークを通じて車と道路の双方から送られてきたデータを計算することで、自動車と道路を協調させて「最も望ましい走行」を実現するという。

 黄河(Yellow River)デルタ国家級自然保護区のオフィスでは「カルガモ:識別総数2714羽、コウノトリ:識別累計333回」といった豊富なデータが、画面に表示されている。

 創視智能科技(南京)の魏標(Wei Biao)執行役員は「野生動物の専門家は当初、計算による解析を認めませんでした。多くの野生動物は子どもから大人になるまで外観が大きく変化し、追跡識別が難しいからです」と説明した。確かに難しくはあったが、システムの最適化を続けたことで、鳥類をより正確に識別し、保護区として必要な作業がより良くこなせるようになったという。

 聯想集団の陳振寛(Chen Zhenkuan)副総裁は、「データ量が指数関数的に増加しています」と指摘した。陳副総裁はさらに「各業界のデジタル化モデルチェンジの需要を見ると、『計算力』を単純に追加するだけではだめで、『スマート』の方向に発展させねばなりません。より広く応用され、よりスマートな計算力は最終的に水や電気のような基礎資源となり、各種デジタル化要素の協同の中でより大きな価値を実現することになります」と述べた。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News