【8⽉18⽇ Peopleʼs Daily】中国・広東省(Guangdong)の深セン市(Shenzhen)と珠海市(Zhuhai)、さらに中山市(Zhongshan)を結ぶ新たなルートで建設が進む伶仃洋大橋では4月28日、最後の鋼箱桁の設置が完了した。伶仃洋大橋は全長2826メートルで、メインスパンが1666メートル、メインタワーの高さが270メートルの、世界最大スパンの越海鋼箱桁吊り橋であり、最も高い越海橋だ。

 長江(揚子江、Yangtze River)下流の江蘇省(Jiangsu)では、張靖皋長江大橋が蘇州市(Suzhou)、泰州市(Taizhou)、南通市(Nantong)の3市を結ぶ予定だ。全長は7859メートルで、うち南航道橋の主径間は2300メートルだ。現在はボーリング杭の施工段階で、完成すれば世界最大スパンの吊り橋になる。

 長江中流の湖北省(Hubei)では、世界最大のスパン二重吊り橋の橋塔の基礎が完成した。

 広西チワン族自治区(Guangxi Zhuang Autonomous Region)の竜灘水力発電所の上流約6キロの地点では、年末の開通を目指して天峨竜灘特大橋の架設工事が進められている。同橋は世界最大の600メートル級スパンのコンクリートアーチ橋になる。

 今年に入り、全国の多くの橋梁工事の施工・建設が加速しており、最長、最大、最高の記録が次々に塗り替えられている。

 中国政府・交通運輸部によると、現在は世界トップの吊り橋10基のうち、8基が中国にある。ただしうち5基は建設中だ。世界トップの斜張橋10基のうち9基が中国にあり、うち4基が建設中だ。世界トップのアーチ橋10基のうち中国には8基があり、うち2基が建設中だ。

 交通運輸部道路局の関係者は「中国の橋梁は長年の学習、参考、革新を経て『山を越え、海を越え、都市に行く』という需要を満たす設計、施工、製造などの一連の技術と設備の国産化を実現しました。工事規模と技術水準はいずれも世界トップに達しました」と述べた。中国では技術の絶え間ない向上により橋梁の耐久性と使用寿命が向上しているという。

 橋梁建設へのスマート技術の応用も、絶えず進化している。例えば探査や設計の段階では、ナビゲーションシステムの北斗(Beidou)を利用して、センチメートル級の精度が実現し、地質の3次元建築情報モデリング(BIM)による可視化が実現した。施工段階では、鉄骨構造スマート化生産ライン、多機能スマートタワー建設機、溶接ロボットなど一連のスマート装置を開発し、橋梁の建造能力が大きく向上した。

 中国には2022年末時点で道路橋が103万3000基あり、総延長は約8576万メートルに達した。うち特大橋は8816基で総延長は約1621万メートルに上る。

 橋梁によって、河川や湖、海、高山・峡谷などの複雑な地形による障壁を打ち破ることができる。橋梁は交通インフラの鍵であり、多くの道路橋プロジェクトは人々の移動を利便化し、地域の物流や情報の疎通、人材交流を密接にする重要なきっかけをつくる。そして沿線の人びとの増収を促進し、経済と社会の発展をよりよく促進する。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News