【8月11日 CNS】上海市国際貿易促進委員会(以下、上海市貿促会)によると、2023年上半期において、「地域的な包括的経済連携(RCEP)協定」原産地証明書の発行が前年同期比で7割以上増加し、中国企業の国際競争力が向上したという。

 2023年上半期、上海市貿促会は、RCEP原産地証明書を前年同期比で72.80パーセント増加にあたる2122件発行した。証明額は前年同期比で97.53パーセント増加にあたる1億1400万ドル(約163億1568万円)で、85万6700ドル(約1億2261万円)の関税軽減となる見込みだ。

 2022年、上海市は「RCEP協定の質の高い実施に関する上海市の若干の措置」を公表し、貨物貿易、サービス貿易、投資協力などの6項目22のタスクリストを策定した。措置の実施以来、上海市貿促会はRCEPの普及と実施を強化し、協定の規則と条件を企業の高品質な発展の配当とすることに重点を置いてきた。

 上海市貿促会は、2023年上半期における上海中小・零細企業の対外貿易輸出の発展状況に焦点を当て、複数のパートナーと共同で「2023年上半期における上海中小・零細企業の自由貿易協定(RCEPを含む)地域への輸出に関する研究報告」を発表した。この報告書によれば、2023年上半期にRCEP参加国・地域に輸出を行った上海の中小・零細企業の数は前年同期比で34パーセント増加した。また、RCEP地域に初めての輸出を行った上海の中小・零細企業は前年比で19.8パーセント増加し、全体の28パーセントを占めている。これらのデータは、RCEP参加国・地域の新規顧客を開拓している中国企業がますます多くなってきていることを示している。

 現在、上海市貿促会は「自由貿易協定(FTA)・RCEP綜合利用サービスプラットフォーム」と「上海市貿促会原産地証明書のデータモニタリング」の窓口を改善・アップグレードさせている。スマートサービスで上海地域の対外貿易企業のFTAへの理解を深め、デジタル化で貿易のスマート化と利便性の向上に努めている。

 上海市貿促会の関係者は、同組織はRCEPの高品質な普及・実施の主要な推進力であり、今後もビジネス領域の認証作業を改善し、政策の宣伝・普及を強化し、RCEPの高品質な実施を実現するための各種作業を着実に進め、上海の対外貿易企業がRCEPの「友達の輪」に参加することを支援していくと述べた。(c)CNS/JCM/AFPBB News