セルフヒーリング高分子コーティング(顕微鏡映像)(写真=現代自動車)(c)NEWSIS
セルフヒーリング高分子コーティング(顕微鏡映像)(写真=現代自動車)(c)NEWSIS

【07月31日 KOREA WAVE】最近、新車を購入した韓国の30代、シン・ソンスさん(仮名)は、自動車にできた傷で大きなストレスを受けた。高速道路走行中に前の車から飛び出した石でボディーが傷ついたのだ。

だが、数年後には、シンさんのように車の傷でストレスを受ける車の持ち主がいなくなるかも知れない。現代自動車グループがナノ技術を活用して「セルフヒーリング(自己治癒)高分子コーティング」技術を開発中だ。商用化されれば、こうした問題を解消できるからだ。

セルフヒーリング高分子コーティング(顕微鏡映像)(写真=現代自動車)(c)NEWSIS
セルフヒーリング高分子コーティング(顕微鏡映像)(写真=現代自動車)(c)NEWSIS

現代自動車と起亜自動車はこのほど、ソウル明洞(ミョンドン)にあるコミュニティハウスマシルで「ナノテックデー2023」を開き、未来モビリティ実現の根幹となるナノ技術を公開した。

1ナノメートルは10億分の1メートルで、髪の毛の太さの10万分の1に当たる。このように小さな単位で物質を合成し、配列を制御して新たな特性を持った素材を作るのが「ナノ技術」だ。

イベントでは、損傷部位を自動的に修復する「セルフヒーリング高分子コーティング(セルフヒーリング)」技術に注目が集まった。常温において、別途の熱源や回復のための材料がなくても約2時間で回復できる。

セルフヒーリング技術の開発を担当した現代自動車・起亜先行技術院のヨ・インウン責任研究員は「セルフヒーリング素材がコーティングされた部品に傷がつくと、分裂した高分子が化学的反応を起こす。元の状態に戻ろうとする可逆的性質を活用した技術だ」と説明している。

(c)NEWSIS/KOREA WAVE/AFPBB News