【7月28日 AFP】国連(UN)のアントニオ・グテレス(Antonio Guterres)事務総長は27日、今年7月が観測史上最も暑い月となる見通しとなったことは、地球温暖化の時代から「地球灼熱(しゃくねつ)化の時代」に入ったことを示していると警告し、気候変動への抜本的な対策を早急に講じるよう訴えた。

 米ニューヨークで演説したグテレス氏は、北半球全体の猛暑を「過酷な夏」「地球全体にとっての大惨事」と表現。「今後数日のうちにミニ氷河期が訪れない限り、2023年7月はあまねく記録を塗り替えるだろう」と述べた。

 また、「気候変動が起きている。非常に恐ろしく、しかも始まりにすぎない。地球温暖化の時代は終わり、地球灼熱化の時代が来た」と警告。気候変動の極めて甚大な影響は、科学者が「予測し、繰り返し警告してきた」通りだが、「唯一驚くべき点は変化の速さだ」と指摘した。

 さらに、「悲劇的な」結果になる前に、再び化石燃料業界を中心に迅速かつ広範囲な対策が必要だと改めて強調した。(c)AFP