【7月27日 AFP】ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領の次男ハンター(Hunter Biden)氏(53)は26日、東部デラウェアの連邦地裁で、税金滞納容疑について無罪を主張した。当初、罪を認めて検察側との司法取引に応じるとみられていたが、条件をめぐり再交渉することになった。

 ハンター氏は、税金滞納と薬物依存下での銃の不法所持についてすべて司法取引に応じることに同意したとされていた。しかし、地裁のメアリーエレン・ノレイカ(Maryellen Noreika)判事が取引の内容をめぐり疑義を唱えたことから、取引の承認は保留となった。

 ハンター氏の司法取引では、税金滞納事案2件について、保護観察処分にとどめることで検察側と合意。銃所持事案に関しても、薬物依存の克服プログラムなどを受けることを条件にいずれ訴追が取り下げられることになっていた。

 米メディアによると、判事は司法取引で銃所持事案を税金滞納事案に含めてしまうことに疑義を唱えた。また今回、司法取引を結ぶことによって、現在も捜査が続いている、中国やウクライナでの事業をめぐる疑惑に関しても免責されるのかとの点にも疑問を呈した。

 これに検察側が返答できなかったため、判事は司法取引の承認を見送った。これを受け、ハンター氏は無罪を主張した。

 ハンター氏側は今後、検察側と再交渉に入るとみられる。判事は双方に対し、30日以内の結果報告を求めた。(c)AFP