【7⽉26⽇ Peopleʼs Daily】中国には万里の長城(Great Wall of China)、敦煌市(Dunhuang)の莫高窟(ばっこうくつ、Mogao Caves)、頤和園(Summer Palace)、雲崗石窟(Yungang Grottoes)、福建省(Fujian)の土楼など、56の世界遺産がある。

 人類文明の多様性は世界の基本的な特徴であり、人類の進歩の源泉でもある。世界の悠久の歴史を通じて、人類の進歩と繁栄を促進してきたのはまさに異なる文明間の相互交流だった。

 世界文化遺産の雲崗石窟には、中国内外の文化交流の証拠が随所に見られる。例えば、最も早く開削された五大像窟の一つである雲崗石窟第18窟の北壁の弟子像は典型的な欧州人種の外観だ。異国人のイメージは当時の中国と外国の交流の反映だ。また、雲崗石窟の石柱の一部にはギリシャやインド、ペルシャの影響を受けたものがある。

 中国では、国外の優れた文化財を紹介する展覧会も増えた。例えば故宮博物院(The Palace Museum)で最近開催された「香山のたとえ、ガンダーラ芸術展」だ。ガンダーラは古代シルクロードの交通の要所で、ガンダーラ芸術はギリシャ、ペルシャ、インドなどの多くの文明が出会い融合した産物だ。

 中国の文化財が海外で展示されることも多い。また「美しきアジア-アジア文明展」はアジア46か国とエジプト、ギリシャと協力して開催された特筆すべき催しだった。

 文化財を守ることは、全人類共通の責任だ。ネパールは2015年にマグニチュード8.1の地震に見舞われ、多くの文化財が損壊した。中国政府は2017年8月に、ネパール支援のためにカトマンズのダルバール広場の神殿修復プロジェクトに着手した。中国がネパールで展開する初の大規模文化財対外支援プロジェクトだった。

 文化遺産保護協力は文明の交流と協力の中で、発展の余地が最も大きな分野の一つだ。中国は中央アジア地域やバングラデシュでも、自国の文化遺産保護の経験を活用した遺跡の保護や修復、研究を推進している。また、現地は民生向上に役立てるための遺跡公園の建設にも積極的だ。中国が「一帯一路(Belt and Road)」を共同建設する17か国と展開する33の共同考古学プロジェクトは、いずれも現地政府と人民から高い評価を得ている。

 文化遺産を守り、文明の相互参照を推進することは、ますます国際社会の共通認識となっている。しかし、人類社会における衝突と自然の変化はいずれも文化遺産を破壊する。文化遺産を次の世代に手渡すことは、たやすいことではない。

 各国が手を携えて、人類文化の多様性を保護せねばならない。優れた伝統文化をよりよく伝承し、相手の文化を尊重すると同時に、新たな先進文化を発展させ、文化の交流と協力を絶えずより深く、より遠くへと進めていくことを期待している。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News