【7月21日 AFP】ドイツ当局は20日、昨年11月に南部バイエルン(Bayern)州の博物館からケルト金貨483枚を盗んだとして、男4人を逮捕したと発表した。金貨の一部は溶かされていたとみられる。

 同州のヨアヒム・ヘルマン(Joachim Herrmann)内相によれば、盗んだ金貨を溶かして作った疑いのある金塊18個が発見されている。約70個の金貨が使われた可能性がある。

 金貨は1999年に同州マンヒング(Manching)近郊の集落で出土したもので、市内のケルト・ローマ博物館(Celtic and Roman Museum)が所蔵していた。窃盗団はわずか9分で盗み出したという。

 紀元前100年ごろのものとみられ、推定市場価値は160万ユーロ(約2億5000万円)だが、歴史的重要性ははるかに高かった。

 同州のマルクス・ブルーメ(Markus Blume)科学・芸術相は「かけがえのない」コレクションだと述べ、残りの金貨が無傷で発見されることに期待を寄せた。

 拘束されている4人の容疑者は42~50歳のドイツ人。警察によると少なくとも3人は2014年以来、ドイツとオーストリアで12件近くの窃盗に関与したとみられる。(c)AFP