【7⽉18⽇ Peopleʼs Daily】全長2712キロのその鉄道路線は、砂漠などの無人地帯を通り抜け、高温、風砂、極寒に耐え、新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)の南部各地を結んでいる。

 これが環タクラマカン砂漠鉄道だ。2022年6月に開業したホータン市(Hotan)とチャルクリク県(Qakilik)を結ぶ和若鉄道が南疆鉄道、格庫鉄道とつながり、世界初の環砂漠鉄道が全線開通した。

 新疆達煒煤業の黄偉(Huang Wei)社長は「3日でチベット自治区(Tibet Autonomous Region)まで荷物を運べるなんて、以前なら考えられませんでした」と言った。かつては大回りをするので十数日かかった。現在は輸送が便利になったので、会社の製品の販路が広がったという。

 新疆南部地区の貨物が格庫鉄道を経由して輸送される割合は95%以上に達した。最初は青海省(Qinghai)とチベット自治区までの列車が運行され、現在では甘粛省(Gansu)、四川省(Sichuan)、雲南省(Yunnan)までの列車が走る。ホータン地区(Hotan)のじゅうたん、カシュガル地区(Kashgar)の梅、アクス地区(Aksu)のリンゴなどが列車によって、より素早く中国各地に送られていく。

 環タクラマカン砂漠鉄道が開通してから今年6月中旬までに、コルラ市(Korla)とカシュガル市の貨物輸送センターから累計3349万5800トンの貨物が送られていった。

 旅客輸送では、和若鉄道は開通から1年間で延べ36万人余りを輸送した。列車は連日満員の状態だ。メフリエさんはホータン地区チラ県(Qira)で生まれた。和若鉄道は地元に初めて建設された鉄道だった。「ウルムチ市(Urumqi)に行くには、まずバスで2時間ほどかけてホータン(Hotan)に行ってから列車に乗り換える必要がありました。今はチラ県からウルムチまで列車で行けます」とのことだ。

 和若鉄道のニヤ駅から北に向かう区間では、264キロのうち186キロが砂漠と直接に接している。鉄道沿線には砂を固定するために砂防草を植えるマス目が5000万平方メートル敷き詰められ、苗木1296万1000株が栽培された。造林面積は11万4000ムー(約76平方キロ)で、風砂による鉄道の被害を防止するとともに、鉄道周囲の生態環境を改善した。

 カシュガル区間インフラ施設の鐘定軍(Zhong Dingjun)チーフエンジニアによると、1年のうち200日以上は砂が舞い上がる状態だ。鉄道の線路面が高く、高い高架橋が長く続くのは、線路が砂で埋まらないようにするためだ。

 砂漠地帯の鉄道の安定運行のために、人による巡回検査だけでなくビッグデータなどの技術も投入されている。検査車の前部に搭載された検査機は軌間やレールの高低データを収集し、分析により問題点を発見し、正確な作業が可能となる。鐘エンジニアによると、レールの高さの5ミリの変動でもリアルタイムで測定でき、すぐに補修できる。

 環タクラマカン砂漠鉄道は、新疆南部各地の経済や社会の発展に活力を注ぎつつある。列車は砂の海を越え、沿線の人々の素晴らしい生活への憧れを乗せて走り続けている。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News