【7月17日 AFP】(更新)ロシア大統領府は17日、黒海(Black Sea)経由で輸出されるウクライナ産穀物の安全を保証する合意「黒海穀物イニシアチブ(Black Sea Grain Initiative)」について、5月に延長された同日の期限切れを待たずに「停止した」と発表した。

 ドミトリー・ペスコフ(Dmitry Peskov)大統領府報道官は「黒海合意は事実上、きょうで停止した」と述べた。ただし、ロシア側が求める条件が満たされれば「直ちに復帰する」と付け加えた。

 国連(UN)とトルコが仲介したこの合意により、ロシアの侵攻後に停止していた黒海経由のウクライナ産穀物の輸出が可能になっていた。

 だがロシア国営タス通信(TASS)によると、外務省のマリア・ザハロワ(Maria Zakharova)報道官は、トルコと国連、さらにウクライナに対し、17日中に正式に停止を通告したと述べた。

 ロシアが合意の停止を表明する数時間前には、ロシア支配下のクリミア(Crimea)半島とロシア本土を結ぶクリミア橋(Crimean Bridge)がウクライナの攻撃を受け、民間人2人が死亡していた。

 だがペスコフ氏は、合意と攻撃は「関係なく」、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は以前から合意に不満を示していたと述べた。(c)AFP