【7月12日 CNS】中国国家鉄路集団によると、6月25日までの5日間にわたる端午節の休暇期間における鉄道輸送は順調に終わり、全国の鉄道輸送旅客数は延べ7037万9000人に達したという。これは2019年同期比で714万1000人の増加にあたり、11.3%の成長を達成したことになる。その中で、6月22日に輸送した旅客は延べ1608万7000人で、端午節の休暇期間における1日の旅客輸送量の過去最高記録を更新した。輸送は安全で順調だった。

 国鉄集団の運輸部責任者の紹介によると、今年の端午節の休暇期間は、帰省者、学生、観光客などの移動需要が旺盛で、発電用の石炭といった重要物資の供給保障の必要もあり、運輸任務が複雑なものになっていた。鉄道部門は旅客および貨物の運輸・組織を総合的に調整し、列車の運行計画を緻密に立案し、運輸能力を最大限高め、サービス品質の向上のために全力を尽くした。これにより、旅客の安全で秩序ある移動と重要物資の輸送が確保された。具体的な点として、以下の三つを指摘できる。

 第一に、運輸能力を高め、旅客の移動需要に対応した。ピーク時の列車運行スケジュールをさばき、1日平均で1万776本の旅客列車を運行させ、最高では1万1174本に達した。中国鉄道アプリ1万2306の予約データに基づき、柔軟な運輸能力の調整を行い、夜行列車、寝台高速列車、普通列車などを増発することで、重要地域、人気路線、観光都市間の運輸能力を向上させた。夜行列車は309本、寝台高速列車は184本を増発し、公益性のある「徐行列車」の運行を継続し、旅客の移動需要に全力で応えた。

 第二に、サービス品質の向上と旅客の移動体験の改善を実現した。大規模な旅客の流れに対応する輸送・組織とサービス作業、ピーク時の駅への旅客の誘導や乗降組織を積極的に強化し、駅構内の秩序を確保した。飲食や給水、衛生・清掃などの基本的なサービスを丁寧に提供し、高齢者、子供、病気や障害のある人、妊婦などの重要な旅客へのサービスを強化した。また、オンライン寝台席指定の試験運用や学生割引チケットのオンライン検証といった新機能の円滑な運用を確保し、旅客の移動体験をさらに向上させた。

 第三に、重要な物資の輸送を強化し、国の経済と人民の生活の需要に応えた。休日期間中の発電用の石炭供給の強化に取り組み、2023年6月21日から6月25日までの間に国内の鉄道で、前年同期比3.2%増加に相当する2058万トンの発電用の石炭を輸送した。363の鉄道直供発電所は、平均30日以上の燃料供給を維持し、各地域のピーク需要に対する保障をした。また、中国と欧州を結ぶ国際定期貨物列車「中欧班列」、新国際陸海貿易回廊(ILSTC)、「中国ラオス鉄道」を含む国際貨物列車の運行・組織を強化し、外国貿易品の国境を越える輸送需要に応えた。(c)CNS/JCM/AFPBB News