【7⽉13⽇ Peopleʼs Daily】中国の無形文化遺産は極めて多い。国認定の無形文化遺産は1557件に達した。国連教育科学文化機関(ユネスコ、UNESCO)に登録された無形文化遺産は43件で世界最多だ。さらに中国では、無形文化遺産が新たな技術と結合して人びとの生活に深く浸透していく状況が出現した。

 ネット通販プラットフォームの淘宝(タオバオ、Taobao)では、2022年時点で無形文化遺産の「匠の技」で作られた商品を扱う店舗数は、2020年比で9.5%増の3万2853店舗だったとの統計がある。商品購買者の主力は、若い世代という。

 また、古典伝統劇の崑曲や格式ある伝統楽器の古琴(日本の「おこと」とは別楽器)などをネットで楽しむ人も多い。伝統的な演出とは限らず、例えば「オンライン崑曲バトル」などがブームになるなどの現象がある。

 映画やテレビも貢献している。『国家宝蔵(National Treasure)』や『伝承者(Inheritor Chinese Image)』は、無形文化遺産とその物語を紹介する番組だ。ドラマの『当家主母(邦題:清越坊の女たち~当家主母~)』では、番組中に登場した伝統的な織物の技が注目された。その他にも、漆器作りや古くからの喫茶の方法なども、ドラマを通じて広く注目されることになった。

「中国ネット視聴発展研究報告書(2023)」によると、ショート動画のユーザー規模は2022年12月時点で、ネットユーザー全体の94.8%の10億1200万人に達した。北京師範大学(Beijing Normal University)芸術メディア学院の楊乗虎(Yang Chenghu)教授によると、ショート動画プラットフォームは刺しゅう、切り絵、染め物、影絵、竹編みなどの無形文化遺産を拡散する重要な媒体になった。

 動画配信を通じて商品販売を行う無形文化遺産の伝承者も多い。動画配信プラットフォームの「抖音(Douyin)」では、2022年における国家級無形文化遺産に関連する動画の再生総数は3726億回で、「いいね」の獲得総数は94億だった。無形文化遺産関連の投稿者は1日平均1617件のライブ配信を実施した。伝承者は自らが守る文化が評価され現金収入も得られることで、創作意欲がさらにかき立てられ、文化の伝承により大きな自信を持つようになった。

 さらにメタバース時代の到来に伴い、無形文化遺産のデジタル化も急増した。デジタル化が注目され始めたのは2021年で、同年の中国の無形文化遺産デジタル化製品の発売数は約456万点で、売上額は1億5000万元(約29兆7849億円)を超えた。購入の主力は、やはり若い世代という。

 無形文化遺産への注目度や製品の人気が高まることは、伝承が安定することにつながる。専門家は、デジタル化は「無形文化遺産の効果的な伝播をより迅速に実現し、伝承ルートを最適化する」として、デジタル技術は無形文化遺産の伝承にチャンスを提供できるとの見方を示している。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News