【7月8日 CGTN Japanese】中国では、高齢化の加速と高齢者介護サービスに対する需要の増加に伴い、高齢者介護サービス業界は人材の供給が需要に追いつかない状況になっています。大学卒業生を含むより多くの若者を高齢者介護サービス業界に引き付けるため、多くの地域で優遇政策が打ち出されています。  

 中国北部の山西省(Shanxi)では、今年7月以降に新たに高齢者介護サービスに従事する人材に対して、一括で3万~6万元(約60万~120万円)の奨励金を支給する政策を打ち出しました。東部山東省(Shandong)では新卒で高齢者福祉施設に就職する人に対して1万~2万元(約20万~40万円)の一括入職奨励金を支給しています。また中国南部広東省(Guangdong)の深セン市(Shenzhen)では、今年5月1日以降、条件を満たした高齢者福祉施設の従業員に8000~1万5000元(約16万~30万円)の入社手当を支給するほか、入社後も毎月相応の職場手当を支給することになっています。

 各地の高齢者福祉施設は、高齢者介護の専門知識を持つ若年の人材を呼び込むため、さまざまな形で積極的に新卒のリクルートを行っています。山東省、江蘇省(Jiangsu)、河南省(Henan)などの複数の学校を取材したところ、今年の高齢者介護専攻の卒業生はいずれも供給が需要に追いついていないことが分かりました。

 民政部の関係者によりますと、民政部は高齢者介護サービス人材の育成・評価・奨励などの仕組みの整備を推進していくとしています。(c)CGTN Japanese/AFPBB News