【7月1日 AFP】スウェーデンのウルフ・クリステション(Ulf Kristersson)首相は6月30日、首都ストックホルムの主要モスク(イスラム礼拝所)前で行われたイスラム教の聖典コーラン(Koran)を燃やす抗議活動から距離を置く見解を示した。この抗議活動はイスラム世界の一部から反発を受けている。

 中道右派のクリステション氏は「どんな結果を招くのか予測は難しいが、反省すべき人は大勢いると思う」「これは重大な安全保障上の問題だ。他者を侮辱する必要はない」と述べた。

 イラク出身のサルワン・モミカ(Salwan Momika)氏は6月28日、警察から事前に抗議活動の許可を得た上で、ストックホルム最大のモスク前でコーランを踏み付け、火を付けた。

 警察が抗議活動を許可していたことについて、クリステション氏は「合法だからといって、必ずしも適切だとは限らない」と主張した。

 イラクでは翌29日、バグダッドのスウェーデン大使館前で抗議デモが行われ、デモ隊が一時敷地内に侵入した。

 これについては「当然ながら、他国にあるスウェーデン大使館への不法侵入は断じて容認できない」と強調した。(c)AFP