【6月29日 CNS】去年末から中国では新たな「パンダブーム」が巻き起こり、ジャイアントパンダ関連のグッズが熱狂的に購入され、売り上げが急増している。

 インターネットの推進力のもと、中国のネットユーザーは数多くのスターパンダを人気者へと押し上げた。その中でも最も有名なのは、「花花(ファーファー、Hua Hua)」という愛称で呼ばれる超人気パンダの「和花(ホーファ、He Hua)」だ。

 観光客の目を奪っただけでなく、「花花」がもたらす経済効果は常に大きなもので、成都市(Chengdu)では「花花」をテーマにした関連グッズが発売された。成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地(Chengdu Research Base of Giant Panda Breeding)では、パンダのヘアアクセサリーやポーチが観光客にとって必須のファッションアイテムとなっている。成都の各種文化クリエイティブショップでは、パンダの関連グッズが多数販売されており、パンダのヘアバンドやぬいぐるみからバッグや装飾リングに至るまで、さまざまな商品が揃っている。

 またショップでは、ジグソーパズルやブラインドボックスなど、若者に人気のある文化クリエイティブグッズも新たに開発された。パンダの可愛らしいイメージがお茶やケーキなどの食品にも取り入れられ、買い物客が絶えない。成都ジャイアントパンダ郵便局では、「花花」のポストカードやステッカーといったシリーズの商品が特別に発売され、中国の「労働節(メーデー)」休暇期間中には売り上げナンバーワン商品となり、一部の商品は品薄となった。来店客数と売上高は通常時の2倍以上に達した。

 今や、パンダ文化は成都のあらゆる面に浸透しており、「パンダ経済」は都市の文化・観光を発展させるけん引役となっている。地元ではパンダに関連した観光産業も追い風に乗り、新プロジェクトが立ち上がった。例えば「パンダ専用列車」は、パンダの故郷である四川省(Sichuan)の山々の美しさに加え、列車内のパンダのテントや風船などのおもしろい装飾や、パンダのアイスクリーム、フルーツの盛り合わせなど、夏の旬のもので乗客を楽しませている。

 パンダによる経済効果は、パンダをモデルとした文化クリエイティブグッズにも表れている。山東省(Shandong)の平均年齢23歳の若いチームが製造するリアルなパンダのぬいぐるみは中国のECプラットフォームでよく売れており、一つは数千元で売れることさえある。

 中国や日本を問わず、パンダは人気のある動物だ。「パンダ」のブランド効果により、関連グッズの販売やツアーも非常に人気があり、アフターコロナにおける中国の観光経済回復の一因となっている。(c)CNS/JCM/AFPBB News