【7月1日 CGTN Japanese】中国東部の浙江省(Zhejiang)金華市(Jinhua)にこのほど、一風変わった「養豚場ホテル」が登場しました。1泊8888元(約17万6000円)の「豚ビュー」客室が話題となっています。

 この客室は、カラス越しに大小さまざまな豚たちが「食べ、飲み、排泄し、眠る」様子を見ることができます。1泊8888元と高額ですが、部屋を引き払う際に、豚1頭または豚肉1年分を贈られ、自宅まで届けてもらえます。豚1頭から取れる食肉部位は50キロ余りで、現在の市場価格で計算すると6000元(約11万9000円)余りに相当し、実質約2000元(約4万円)で宿泊できます。

「豚ビュー」客室はなぜこんなにも高額なのでしょうか。実はこの養豚場で養殖されているのは普通の豚ではなく、中国独特の豚種「金華両頭烏」です。浙江省の名産・金華ハムの高級な原料で、「中国四大名豚」の一つでもあります。1970~80年代には国の贈答品として、フランス、日本、タイ、カナダなどに贈られ、日本では高級食材となり、「金華豚」と呼ばれています。

 金華両頭烏は、頭と尻が黒色、胴体が薄いピンク色をしていて、ジャイアントパンダの毛色に近いため、ネット上では「パンダ豚」とも呼ばれています。

 浙江省金華市にあるこの「養豚場ホテル」は「熊猫猪(パンダ豚)国際牧場」内にあり、養豚場は城の形をしていて、花園と茶園に囲まれ、至る所で花と茶の香りがします。来場者はコーヒーを飲みながら、ガラス越しにパンダ豚の妊娠から哺乳、保育、肥育までの養殖の全過程を鑑賞できます。スマート養殖観光、科学教育普及、親子旅行、レジャー娯楽の総合的観光スポットとなり、人気を呼んでいます。(c)CGTN Japanese/AFPBB News