【6月27日 AFP】テニスのウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2023)開幕を1週間後に控え、英ロンドン近郊ローハンプトン(Roehampton)で26日、予選が開幕した。

 男女シングルスの予選は各128選手が16の本戦枠を懸けて争う。出場選手は予選で3試合を勝ち抜くとオールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブ(AELTC)で行われる本戦に進出できる。

 男子シングルス予選第4シードのダニエル太郎(Taro Daniel)は、世界ランキングとワイルドカード(主催者推薦)ですでに本戦出場を決めている104人に続こうとしている選手の一人。この日の1回戦ではアルゼンチンのマルコ・トルンゲリッティ(Marco Trungelliti)をストレートで下し、ウィンブルドンで予選、本戦通じて初勝利を挙げた。

 現在30歳になったダニエルは、予選のレベルは以前より上がっていると指摘する。AFPに対し、「四大大会(グランドスラム)の前に別の大会に出ているようなものだから、基準を少し下げて、あまり期待しすぎないようにしなくてはいけない」と述べ、いつでもトップ100入りするだけの力がある若手選手が多く出場していると語った。

 今年の予選には、元世界トップ10のリュカ・プイユ(Lucas Pouille、フランス)も出場している。現在は世界386位まで後退しているプイユは、ズデニェク・コラージュ(Zdenek Kolar、チェコ)をフルセットで退け予選1回戦を突破した。

 今季中にトップ100に復帰し、来年のパリ五輪に出場することが目標だというプイユも、「世界60位の選手と150位の選手ではあまり差がない。安定感に違いはあるが、レベルはほとんど同じだ」と予選の戦いは厳しいと口を揃えた。

 故障による長期離脱から復帰した韓国のチョン・ヒョン(Chung Hyeon)も予選2回戦に駒を進めたが、先日の全仏オープン(French Open 2023)で3回戦まで進出した第2シードのタナシ・コキナキス(Thanasi Kokkinakis、オーストラリア)はスイスの若手選手の前に敗退した。

 女子シングルスの予選は27日から始まる。(c)AFP/John WEAVER