【6⽉29⽇ Peopleʼs Daily】1〜4月期における中国全国の物流総額は前年同期比4.4%増の107兆6000億元(約2135兆円)で、成長率は第1四半期を0.5ポイント上回った。中国の物流は今年になってから回復と好調を維持し、主要指標は成長を維持している。

 チベット自治区(Tibet Autonomous Region)ロカ市(Lhoka)の農村部に住むある住人は、ネット通販プラットフォームの京東(JD.com)による「618セール」が始まった直後の5月31日午後8時、注文したばかりのスマート液晶テレビを受け取った。京東は今年、予約販売商品を300都市以上の数千か所の拠点に先行配送することで、支払いを済ませると最短で分単位で商品を受け取れるようにした。

 今年の中国の宅配業務量は前年より27日早い5月31日時点で500億件に達した。1―4月の中国の営業貨物輸送量は前年同期比7.5%増の165億3000万トンだった。全国港湾の貨物取扱量は前年同期比7.6%増の52億8000万トンだった。

 中国物流購買連合会によると、1〜4月の物流業の総売上高は7.5%増で、伸び率は第1四半期を0.8ポイント上回った。

 中国物流購買連合会研究室主任、中国物流学会(China Society of Logistics)副秘書長の周志成(Zhou Zhicheng)氏は「内需拡大政策の相次ぐ実施で、消費はオンラインとオフラインが融合し、飲食店、社区スーパーマーケット、生花店、薬局などが即時物流で結ばれ、住人の消費がけん引されている」と述べた。

 天津(Tianjin)東疆港区の太平洋埠頭での荷下ろし作業では、税関の監視指揮センターの職員が、港湾スマート管理コントロールシステムを使って船舶の接岸、荷役作業などをリアルタイムで監督管理している。

 天津港太平洋国際コンテナ埠頭操作部の孫岩(Sun Yan)副主任は、「スマート管理コントロールシステムができたことで、業務がますます便利になり、国内支線の船舶の使用効率が向上しました。弊社の国内航路も10本余り増え、貿易と国内取引の一体化発展の活力が増しました」と説明した。

 物流分野ではインターネット、ビッグデータ、クラウドコンピューティング、IoT(モノのインターネット)などの新技術の応用が進んだことで、物流の着実な回復が強力に支援されている。

 深セン(Shenzhen)国際速配便運営センターでは、荷物がスマート化されたラインを通って仕分けされつつ、迅速かつ秩序正しく通関作業が完了する。宅配輸送車両は1台ずつ整備され、休む間もなく各地に向かう。

 順豊速運集団国際EC宅配事業部の関係者は、「流通のスピードを速め、物流コストを下げることが企業の競争力に直結します。関連部門の絶え間ない革新のおかげで、今年第1四半期に弊社の越境EC輸出入量は前年同期比で50%近く増加しました」と述べた。

 物流企業の見通しは明るい。中国はビジネス環境をさらに改善し、科学技術革新を加速し、物流の運行が引き続き安定して好転するよう推し進め、産業チェーンとサプライチェーンの安全と安定を保障していく。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News