【6月23日 AFP】豪華客船タイタニック号(RMS Titanic)の残骸見学ツアーに向かった潜水艇が大西洋で消息を絶った事故で、米海軍はこの潜水艇が圧壊したことを示唆する異常音を検知していた。米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が22日に報じた。

 同紙が匿名で引用した米海軍幹部の情報によると、20日に潜水艇「タイタン(Titan)」が消息を絶った直後、潜水艦を探知するために開発された水中音響監視装置に異常が記録されていた。

 幹部は「米海軍が音響データの解析を行ったところ、潜水艇の通信が途絶えた海域付近で、爆縮または爆発に相当する異常を検出した」と同紙に語った。

 一方、米沿岸警備隊は22日、海底3800メートルに沈むタイタニック号の残骸付近の海底で潜水艇の破片を発見したと発表した。この発表により、4日間にわたって数か国が参加した捜索救助活動は終了した。

 当局者は発見された破片について、潜水艇の圧力室の「爆縮」を示すものだと記者団に語った。

 ツアーを催行する米企業オーシャンゲート・エクスペディションズ(OceanGate Expeditions)は22日、乗客乗員5人全員が死亡したとみられると発表した。(c)AFP